暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第246話 ボスを倒したいV
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姿を見て、言葉を訊いて リュウキは思わずそっぽむく。

 ユウキは 無邪気で真っ直ぐにストレート。決して自分の眼を逸らせる様な事はせず、真っ直ぐに覗き込んでいる。そしてあまりにストレートなその視線と言葉を受けてリュウキも何処か恥ずかしかった。
 でも それはリュウキだって同じなんだが、やはり自分の事は判らないものなのである。

「……はぁ、無事で いや ゲンキそうで何よりだよ」
「えへへっ! さぁー みんなっ! リュウキが来てくれたよっ!! もういっちょ、頑張ろう!」

 ユウキは、くるくる〜と回りながら皆の方へと若干下がった。

 笑顔で迎えてくれているのが殆どなのだが、何だかとてつもなく怖い表情をしてる人がいる事に気付くユウキ。

「あれ? え、えっと……、ねぇちゃん?」
「ほら。頑張ろって言ったのユウだよ? 早く体勢を整えないと。ボスは待ってくれないよ」

 顔は笑っているんだけど、何だか判らないけど、とても怖い。

 ユウキはこの顔をよく知っている。とてもよ〜〜く知っている。

 そう、今は昔の話。
 悪戯をして遊んでいた時の笑顔にそっくりなんだ。あまり度が過ぎた事をしてしまえば、ごつんっ☆ と非常に痛い拳骨が待っている。あの笑みは その一歩手前のものだという事。
 もしも、ユウキがリュウキにまた勢いとかで抱き着いてしまっていたらと思うとちょっと怖い。もう 一歩手前どころじゃない、と思えるから。
 いや既に……半歩手前? いやいや 着火直前?

「……ユウ?」

 笑っているのに怖い。まるで般若の様な……、と頭に過った瞬間にユウキは行動をとった。

「ひぃっ ね、ねえちゃんごめんなさいっっ!!」
「なんで謝るのよ。ほら 早くなさい」

 ひぃっ! と両手で頭を抑えながら必死に謝るユウキ。
 そして、自分自身がどんな顔をしているのか、ユウキが感じているのか判っていないか、それら全部 或いは判っていて黙ってるのかは ランだけのものだった。とりあえず、ユウキを引っ張っていった。
  
「あ、あははー ランさんってば」
「あぅ…… 何だか 私タイミング……逃したのかなぁ……」
「レーイ? 妬かない妬かない」
「わ、私妬いてなんかないよっ!! りゅ、りゅーき君は ユウキさんの助けてくれただけなんだからっ!! ら、ランさんだって そんな他意なんか……。そ、それだけなんだからぁ……、ぅ〜 ぁぅ……」

 徐々に小さくなっていく レイナの声。
 ランの様子を見ていたら……こちらもユウキの様にレイナはよく判る。違う女の子だけれど その芯は 今までも 何度も見てきた女の子達の表情と全く同じだったから。

 でも そして その姿を見てしまえば自然と笑ってしまうというものだ。ユウキのピンチが
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