第二章
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「所詮は」
「本当に嫌いみたいだね、犯罪者は」
「凶悪犯は」
殺人だの詐欺だの暴行だのやった連中はな。
「俺死刑も増やすべきだって思ってます」
「死刑廃止論ではないんだね」
「そんな筈ないですよ」
はっきりと言い切った。
「何で犯罪者を税金で養わないといけないのか」
「厳しいね」
「死刑を叫ぶ馬鹿共とか言った作家いましたけれど」
しかも尼さんだ、正直殺された人達の遺族の人達のことを考えて言えと心から言ってやりたい。
「そんなことはです」
「君にしてはだね」
「どっちが馬鹿なのか」
こう心から言った。
「そう言いたいです」
「犯罪者の人権は気にしないんだね」
「凶悪犯なら」
これが俺の考えだ。
「もう容赦しなくていいでしょ」
「まあそれも考えだね」
「あの、凶悪犯連中の慰問なら」
刑務所に行っているその最中でもだ。
「俺帰りますよ」
「そう言うと思っていたよ」
「そうですよね」
「君の性格は知っているしね」
「じゃあ」
「それは社長も知っていてこの仕事受けたから」
「凶悪犯の慰問じゃないですね」
「犯罪者といっても色々だよ」
マネージャーは障碍者やお年寄りに対するのとは違って嫌悪感さえ出した俺にこう言ってきた。
「それはね」
「凶悪犯だけじゃなくて」
「そうだよ、今回行くのね」
その人達はというと。
「過失犯の人達ばかりだよ」
「そうですか」
「そうした人達が入っている刑務所だから」
だからだというのだ。
「君も安心していいから」
「俺凶悪犯は嫌いですから」
心からだ、このことは俺にしてはどうしてもだ。
「ですから」
「そうだね」
「ですが過失犯なら」
俺にしてもだ、大学じゃ法学部にいるからその辺りはわかっているつもりだ。
「別に」
「いいよね」
「はい」
こうマネージャーに答えた。
「確信犯で凶悪犯でないなら」
「そう言うだけいいよ」
「いいですか?」
「うん、それこそね」
マネージャーは運転しつつ俺に言ってきた。
「犯罪者を差別する人いるからね」
「俺も嫌いですよ」
「いや、君なんかね」
それこそというのだ。
「比べ者にならないね」
「物凄い偏見をですか」
「持っている人いるからね」
「まあそれは」
俺はマネージャーに自分の考えを述べた。
「当然っていえば当然ですよ」
「犯罪を犯した人だからだね」
「世の中捕まったのに平気で国会議員やってるのいますしね」
とんでもない女だと思う、それで平然と正義面してやっているんだから人間として最低だ。
「そういう連中はです」
「差別というかだね」
「はい、忌み嫌われて当然ですよ」
それこそとだ、俺はマネージャーに言った。
「そんな奴だと
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