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レーヴァティン
第二話 異世界その五

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「この神殿まで、もっと言えば二つの島の地図をそれぞれお渡ししましょう」
「地図をですか」
「はい」
 そちらをというのだ。
「お渡ししましょう」
「何か悪いですね」
「いえ、地図がなければ」
 それではというのだ。
「旅も出来ませんから」
「だからですか」
「はい、お渡しします」
 久志と英雄にというのだ。
「是非共」
「それじゃあお言葉に甘えて」
「もらおう」
 二人共応えた、そしてだった。 
 神父はすぐにだった、二人に地図を渡した。それは二つの島についてそれぞれ細かい場所まで書いた地図だった。 
 その地図を見てだ、久志も英雄もあることに気付いた。その気付いたことはというと。
「あれっ、知らない国の知らない文字なのに」
「何と書いてあるかわかるな」
「これは英語かな」
「そうだな」 
 知らないと思ったがだ、よく見れば現代の英語だった。
「俺でもわかるぞ」
「意味がわかる」
「そういえば俺達何語で話していたんだ」
「そこも気になるな」
「何か考えてみればな」
「よくわからない世界だ」
 自分達が話している世界の言語や文字についても思うのだった。
「その辺りよく知りたいものだ」
「どういった世界なのかな」
「お二人の仰る意味はわかりませんが」
 それでもとだ、神父は二人にあらためて話した。
「これが二つの島の地図です」
「そうですか」
「この二枚の地図がだな」
「はい、この地図があればです」
「旅が出来ますね」
「神殿までもがな」
「そして神殿はです」
 神父は二人が行くべき場所のことも話した、それは丁度島の中央にあった。絵で古代ギリシアのそれを思わせる石柱が連なっているものだった。
「こちらです」
「ああ、島の真ん中にある」
「このギリシアにある様なものだな」
「ここにですね」
「その刀と剣があるか」
「左様です、そしてです」
 神父は二人にさらに話していった、今度は神殿の少し南にある場所を指し示して話した。
「ここが今私達がいる村です」
「ああ、少し離れていますね」
「少し北に行くと神殿だな」
「そうです、ただ道中盗賊やモンスター達もいます」
 治安は悪いというのだ。
「ですからご注意を」
「そうした連中は出ますか」
「巨人が急に出て来るかも知れません」
 神父は二人にこのことも話した。
「ご注意を」
「それはいいがだ」
 英雄は神父の話をここまで聞いてまた言った。
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