一話
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初
ンレット世界図書館を出たサイカは、再びその報告書を目に通す。
「全く......あのバカ、貯蔵魔力尽き掛けてるくせに良くやるぜ。誰に似たんだが」
『バカ主』
『話を聞く限り......マスター様ですよね?』
「主だろうな?」
魔剣三人からの言葉が同時に刺さる。
「......お前らもう少しオブラートに包めコラ」
「まぁそれはいいとして、これから向かうのは魔鍵都市ユグドラシルか?」
カグツチは苦笑しながらもサイカに質問するが、サイカは首を振ると魔導バイクのイグニッションキーを捻る。
「いや、最初は別んとこいく。もしかしたらそこかも知れねぇし」
「その別の場所とは?」
カグツチが聞くと、サイカは少し躊躇すると、口を開いた。
「親父の墓だ」
同時刻:魔鍵都市ユグドラシル近辺
そこは雨が降っていた。
ユグドラシルは快晴の筈だが、彼女が其処に現れた途端豪雨が降り注ぐ。
彼女の足取りは重く、身体は傷だらけ。
けれどなお歩き続け、ある所で止まる。
「......主」
彼女はそれに触れると、決意の目でユグドラシルのある方を睨む。
「......待ってて、ニル。必ず助けてあげるから......」
雨は降り続ける。まるで彼女の心境を示すように。
彼女の名は《神葬》。そして主に与えられた名は。
《グングニル?ニルヴァーナ》
[8]前話 [9]前 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ