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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第553話】
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む……イタリア代表が現地を発ったか――意外と早いが……。 ……デュノア社に関しては相変わらず難航しているようだな、次世代機の開発に」

「えぇ。 ラファール・リヴァイヴがある意味完成された形ですからね、ボス」


 そう告げるシルバー――ウィステリアが読み上げた資料を支部毎に振り分けていく。


「まあいいさ。 それよりもシルバー、『ヴァリアント』の生産状況はどうか?」

「概ね八割は完成、残り二割は各パーツの生産が追い付かない感じかしら」

「成る程。 ……まあ八割あればISの保有に関しては我がイルミナーティが最高保有数になるだろう――無論未登録故に既存のコア数に含まれないがな、これが」


 未登録のコアを含めると既に世界には五〇〇を越えるISが現存しているということになる。

 各国に振り分けられたコア数も限界がある中、イルミナーティ組織が保有する機数は断トツといえるかもしれない。


「……そういえばシルバー、PPS――有坂真理亜が開発したといわれるあのパワードスーツの情報は入らないのか?」

「……残念ながら。 カーマインの機体から画像はあるもののその構造や動力機関といったものは不明です、装備品等はISで流用可能な物もあるのである程度の互換性はありそうなのですが」

「成る程。 ……搭乗者は確か有坂陽人だったな」

「えぇ」


 それだけを告げるとウィステリアは暫く沈黙、シルバーはそれを眺めながら言葉を待った。


「……いずれあの二人とも接触しなければならないな」

「兄さん、それは……イルミナーティの為? それとも――」


 シルバーの言葉を遮る様にウィステリアは断言した。


「無論我がイルミナーティの為だ。 それ以外に理由はない」

「……わかったわ兄さん。 じゃあ私は戻るわね?」

「あぁ」


 部屋を出ていくシルバーを見送り、ウィステリアは投影ディスプレイを取り出す。

 其処に映し出された映像はラファール・リヴァイヴによく似た機体だった。


「……歴史通りに完成させるか、或いは私がその針を進める、か……」


 そう呟くウィステリア、だが彼が介入しなくても着実にその歴史の波に変化は訪れていた。

 夜、IS学園一年生寮。

 今日は男子が浴場を使える日だが、ヒルト自身は一夏の誘いにうんざりしていたので断り、寮の廊下を歩いていた。

 時間も時間で一年生女子も其々の事をしていた。


「あ、き、君!」

「ん? エレン?」


 廊下を歩いていた俺を呼び止めたのはエレン・エメラルドだった、髪を結ってポニーテールにしていた彼女は俺を見つけると駆け寄ってきた。


「す、すまない。 急に呼び止
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