第三章:月光校庭のエクスカリバー/雷洸射の火神鳴
interlude2:託される手〜A way to go〜
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「これで最後か」
俺は今、羽衣の引越しの手伝いをしていた。
「されにしても着物とかが多いな…さすが日本の妖怪って言うところか?」
「まあ、妾は現代の服よりもやはり着物などがすきなのじゃ。じゃが、今の時代これを着て歩くと目立ってしまうので最近ではいまどきの生娘が着てるような服もきている」
「そうか、俺の家にいるときは好きな格好をしていいから大丈夫だぞ」
「ふふ、優しいのうシンは…」
「そうか?当然だと思うが…」
こうして俺と羽衣は引越し作業を続けていった。
―○●●●●○―
「新しいここの住人の羽衣九狐だ。みんな仲良くしてくれよ」
「羽衣九狐と申す。以後よろしくお願いする」
引越しの作業を終えた俺は羽衣をみんなに紹介していた。
「よろしくね羽衣さん。それとコカビエルの件ではみんなを護ってくれてありがとうね」
『ご主人が女を連れてきたねぇ…。いいじゃん!盛り上がってきたねぇ!!』
主任とテュールも優しく歓迎してくれた。
「それにしても。まさか、西洋のからくりまでもがシンの仲間とはのう…おぬしは本当に面白いのう」
「そうか?まあこんな存在自体が珍しいのは同感だが…」
『もしかしておじさん褒められてる?ありがとうね、はごりん☆』
「は、はごりん…?妾のことか?」
『はごりんもその反応とはね、やっぱりいいね!』
なにがいいのやら、まあこれでやるべきことは後ひとつだけだな。
「それで…だ。テュール約束どおり何か俺にお願いしたいことは何かあるか?」
「そういえばそんな約束してたね。いろいろあって忘れてたよ」
とりあえずやるべきことは必ず早く済ます。まあ実際は早くテュール二恩返しをしたいのが俺としての本音だが。
「そうだね…う〜ん。有るけど…でもなぁ〜」
テュールが自身の右手を仰視しながら考えている。もしかして……。
「もしかして思えの義手に関して何かあるのか?」
「え!?何でわかったの?」
「いや、ずっとお前が右手の義手を仰視していたからわかるぞ」
「確かにわかりやすかったのう」
『そうだねぇ〜』
「みんなして…まあ。マスターに考えが見透かされたし素直に言ってみるよ」
若干照れながらテュールは俺に言う。
「実わね…。前からこの義手大きすぎて不便だなって思って。なんとか小さく折りたたむことできないかな〜って思って。一応食事のときは義手を外して左手使っているけどやっぱり違和感があるんだよね」
なるほどな。
まあ考えてみればあんな体に合わない義手をつけていれば不満もでる。それにテュールは女性、見た目も気にしてもおかしくない。
「それで
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ