第27話 聖処女のマスターは中二病
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をくれてやる」
王は笑いながら膨大で濃度の高い魔力を一瞬で片掌に顕して、それを瞬時に結晶へと変えてトワイスの掌の中に転移させた。
「ご配慮いただき感謝の念耐えません、陛下」
「我が労に報いたいのであれば、今まで以上に己が信念に努め励むがいい。それが余の今の楽しみの一つだ」
「全身全霊を以て」
再び深く礼をして謁見の間から出るトワイス。
それを見送った王――――では無く、玉座の裏に続く回廊から現れたとあるサーヴァントが口を開く。
「宜しかったのですか?王?霊基盤に反応して新たに召喚されたサーヴァントの事を彼に教えなくて?」
「貴様が告げてやればよいではないか、キャスター。禁じた覚えはないぞ?」
「いえいえ、マスターが教える気が無いのであれば私は黙ります」
「その方が楽しいからか?」
「そんな楽しいなどと――――口が裂けても言えませんッ!!」
言葉とは裏腹に、実に楽しそうに笑うキャスターと呼ばれたサーヴァント。
「貴様は口が裂けても楽しそうだな。その様にどのような愚行も楽しめる気質は羨むべきかな。自称生まれながらにしてのサーヴァント、道化よ」
「――――羨むなどその様な事、生まれながらにして絶対的強者であるマスターが口にしてはなりますまい?皇帝陛下」
「そうだな。――――それに教える必要も無かろうよ。あのルーラーは、裁定者としての力の半分も失っているのだから」
実の楽しそうに、そう、口にした。
−Interlude−
数日後、育ての両親との別れを済まし、与一は他の3人と共に本土に向かう定期船の上に居た。
『それにしてもマスターたちが英雄のクローンだとは驚きました』
ジャンヌは霊体化のまま、マスターである与一に話しかける。
「ああ。だがだからこそ“組織”は俺達を狙うんだ。そして奴らとの暗闘はこれから始まる。期待してるぜジャンヌ」
『はい。この身は聖杯戦争に異常をきたしている“組織”を叩く事に、全身全霊で臨みましょう』
2人は船の上で改めて固い約束を結ぶのだった。
「なあ、弁慶。与一がさっきから誰かと喋ってる気がするんだが気のせいか?」
「あの中二病、遂に白昼堂々と独り言を大声で言うようになったのか。どうしたもんかな」
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