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第八十三話 大きな誤算なのです。
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れ反対方向に姿を消し、それを見た幕僚たちもぞろぞろと会議室を出ていった。
「???どうなっちゃってんの?」
「俺たちもいったん抜けよう。会議を続ける気分ではないからな。」
「え、あ、ちょちょちょっと!?」
ロイエンタールがティアナを会議室から連れ出した。そうして素早く、やや離れた小部屋にティアナを引っ張っていったのである。と、驚いたことにそこにはミッターマイヤーがいた。ややしばらくしてフィオーナもやってきたのである。
「いや、本当にすまなかった。フロイレイン・フィオーナ。いくら打合せをしていたとはいえ、あなたにあんなことを言ってしまって申し訳ない。」
「いいえ、迫真の演技でした。私も内心びくびくしていましたもの。」
と、フィオーナが微笑んだ。
「え、え!?何がどうなってるの?」
ティアナの視線は二人の顔を行ったり来たりしている。フィオーナは手短に訳を話した。
「内通者!?」
「し〜〜〜〜〜〜っ!!!」
「あ、あぁ、ごめん。でも、本当なの、それ?」
「こちらの作戦が敵に二、三漏れている。軽微なものだが、間違いない。こちらの艦隊の動きを敵が待ち伏せていたのがその証拠だ。そこで、こちらから逆手を打って揺さぶりをかけることにした、というわけだ。」
と、ミッターマイヤー。
「ごめんね。あなたを蚊帳の外に置いてしまって。でもこれは必要な事だったの。」
親友は心底申し訳ない顔をして謝った。ティアナが先の戦いの後、麾下の艦隊を出撃させていなかったこともあるが、フィオーナたちとしては、彼女の親友であるティアナがそのような事実を知らないでいる、という状態が3人の芝居に真実味を加える重要なエッセンスととらえていたのだった。
「なるほどね。」
ティアナは視線を宙にさ迷わせたが、不意に3人の視線に気が付くと、
「あぁ、別にいいのよ、そのくらいは。そうじゃなくて、こんな姑息な真似、誰がやったんだか、何の目的でやったんだか、ってことを考えていたの。中途半端じゃない?」
「中途半端だと?」
オウム返しに聞いたのは、ロイエンタールらしくなかった。
「すぐに露見するような間抜けな情報部員を相手が送り込んでくる?ねぇ、フィオ。私あのことを考えていたんだけれど・・・・・。」
あのこと、という一言でフィオーナはピンときた。イゼルローン要塞の進駐の際に、ヤン・ウェンリーが低周波爆弾を仕掛けていたが、それは要塞システムに細工を施した事実を隠すためだった、ということを。
「囮工作・・・・。」
フィオーナは顎に手を当てた。
「そう。それよ。すぐに露見するようなバレバレなものを仕掛けてくる目的の一つとして、大いに考えられることじゃない?」
帝国の双璧は顔を見合わせた。
「考えられるとすれば、この要塞システムをダウンさせ、要塞としての機能を失わせてしまう事
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