第二章 Lost Heros
VS薄緑決着
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た血液がすべて前へと、ペンキの缶を放り投げたかのようにぶちまけられた。
理樹には一切かからない。
しかし、そのバリアはすべて真っ赤に染まって中からは見えなくなってしまった。
これでは反撃も何もない。
しかも、こんないきなりのことに理樹はパニックになった。
無理もない。
戦闘経験の豊富ではない彼の目の前で、腕の皮がまるで解剖実験のようにべろりとはがれていき、筋肉がむき出しになって血を噴き出してきたのだから。
しかも、視界を一瞬で奪われて咄嗟に理樹はバリアを解除してしまった。
その瞬間。
「旋脚」
「な!?ゴフ!?グガアアアアアアアアアアアアア!!!!」
蒔風が足を振りまわし、何回もの回転蹴りを放ってきた。
その一撃をくらい、理樹が吐血するものの、その後の攻撃はすべてバリアで受けていた。
が、その猛攻は止まらない。
もはや落ち着かせてバリアを張らせることなどさせないように。
「突!!」
「うぐッ・・・・」
「「天」へと集わん!!」
「う・・・おおわあああ!!!!」
更には「天」を理樹に向かって突き出し、バリアに阻まれた瞬間に現在所有する分だけの剣をバラバラに出して、全方向から理樹を突き刺すように突っ込ませた。
無論、無茶である。
本来合体形態の中心剣である「天馬」だからできることを、この男は強引にほかの剣で発動させているのだ。
当然、その無理は余計に左腕を傷つけ、負担は鼻血となって噴出してくる。
それをなんとかバリアで防ぐ理樹だが、そちらに意識が言って蒔風の右拳が腹にめり込む。
更に喉の奥から血がこみ上げ、バリアが緩んで剣が突き刺さり全身に激痛が走った。
だが、それでもまだ倒れない。
理樹が地面を思い切り踏み込んでバックステップで距離を取る。
その理樹に向かって蒔風が獄炎砲を放って追撃。
「ハッ・・・ハッ・・・クッ、こんなもの・・・・ああああああああああああ!!!」
が、身体に剣が突き刺さり、しかも今の状況からの心の状態児ではまともにバリアなど張れるはずもなく、その砲撃は理樹を撃ち落とした。
地面を転がる理樹。
その耳に自分のすぐ目の前に足が置かれる音が聞こえ、立ち上がって攻撃する。
しかし、その攻撃を足で蒔風は防いで、その体を独楽のように回転させた。
ビチャリと、理樹の顔面に血がブチ撒けられ、その視界が奪われた。
それをこすって落とす理樹だが、次の瞬間には拳が見え、その時点で理樹の意識は消失した。
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