第二章 Lost Heros
VS薄緑決着
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る。
その瞬間に叩き潰してやるのだ。
蒔風の移動で踏み込められた土が少しだけ、そしてところどころ宙に弾ける。
バッ・・・・ザっ・・・・・
しかし、音を確認できても、それは蒔風にとってはもう五秒も前のことだ。
ゆえに聞くだけで理樹は視線を逸らすことをしない。
ただ真っ直ぐ顔を向け、視界はどこともなく焦点を合わさずに空間を見ていた。
(どうくるのか、受けてからの反撃か・・・・・よく見ていやがる。よくぞここまで強くなったものだ)
グ・・・・ギチギチギチ・・・・・・
(だが・・・そのバリアには決定的な欠点がある。そこさえ改善されれば本当に手出しできなかったが)
メキメキメキメキ、ブシュ・・・・バキン!
(最初から組み込むらなともかく、その硬度ではそんなことは簡単にできまい・・・・・・!!!!)
直後、蒔風が理樹の目の前に現れ、左腕を思い切り振るって真っ直ぐに、正拳突きを放ってきた。
それに対して理樹が瞬時に身構え、反撃に転じようとする。
しかし、その一瞬後に理樹の視界は真っ赤に染まって潰された。
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さて、これだけではわからないので、諸君には別の視点から見てもらおう。
蒔風が加速開翼でそのスピードをどんどんあげていく。
そうして姿を現して、「左腕」で拳を放ってきたのだ。
もう満足に動くことのないような、その腕をだ。
そもそも、攻撃の際に姿を現す必要などない。
加速開翼したままで何撃も入れればいいのに、なぜ?
その答えが、理樹の視界をつぶしたものにある。
加速開翼でのスピードはかなりのものだ。
そして、蒔風はそこから身体を止め、姿を現して左拳を放った。
しかし、よく見てみるとその拳は理樹に命中していない。
見えもしない理樹のバリア。その十センチほど前で、その拳は止まっていた。
だが、その腕はしっかりと伸びきっており、ただ単に寸止めしたようでもない。
そう、それでいい。
彼の目的は最初からそれだ。
超加速から一気に脱して放った腕。
そんなことをすればどんなことになってしまうのか。
簡単だ。答え合わせをしよう。
その左腕の皮はすべて反動でめくれあがって剥げ、筋肉繊維は裂かれて弾きだす。
それと同時にその腕に詰まってい
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