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fairyLOVEstory
魔に包まれた高校生編
第45章 とある高校生の苦しみ

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“僕の未来なんて絶望だけさ。家は貧乏だから制服はボロボロ。今年のバレンタインでもチョコレートは1つも貰えず・・・この思い、恨みをはらしたい。”
その病んだ高校生の思いは魔王へと伝わった。魔王はそれを聞いてその高校生の夢を叶えることにしたのだった。

「悪美〜暇だね〜」双子はいつものように平和に過ごしていたがいつもと何かが違った。
「いや、強い魔を感じる・・・(涙)」
「悪美、どうして急に涙を・・・」
「聞こえる。苦しみの声が・・・」
悪美には、貧乏+嫌われ者で苦しんだ悲鳴が確かに聞こえていたのだ。その悲鳴をあげていた持ち主の心に福や余裕はなく、魔に染められていた。悪美はそんな病んでいる人が誰なのか知りたくて家を飛び出していった。真池琉は何があったのかわからなく、悪美の後を追うように家のドアを開けると目の前に巨人がいた。悪美が聞こえたのはこの巨人の声だった。しかも、この人は悪美の父親の魔の力が加わってることに気がついた。その巨人は
「チョコをよこせ!」と、暴れていた。悪美はこの巨人の心がズタズタになっていたことを察知した。そして、悪美は心に決めた。この巨人の人と暮らすことを。真池琉はとても驚いた。しかし、悪美は父親の悪戯を止めさせるためといって真池琉の話を耳にいれようとしなかった。そして、悪美は真池琉に熊人形にしてほしいとお願いをし、熊人形になった。そして、巨人にたいしてこう言った。
「女がいればいいんでしょ!あなた。なら、私が貴方の人生を福の道に連れていってあげる。」と。
巨人は普通の高校生の姿へと戻り、初めての涙を流した。涙を流せないほど心がズタズタになっていたのだ。それをみて、悪美は高校生にやさしくこう言った。
「大丈夫・・・私に今までの苦しんできたものをぶつけて・・・・・・」と。
高校生は
「ぶつけられません・・・」と、言った。その声を聞いた悪美は、少しその高校生が明るくなったように聞こえたのだった。
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