外伝〜仔猫の宅急便〜後篇
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を向けられたフィーは警戒の表情でレンを見つめた。
「貴族連合の協力者に”西風の旅団”所属の猟兵達もいるわよ♪」
「何だと!?」
「”西風の旅団”って確か……!」
「フィーがいた猟兵団か……」
レンの答えを聞いたトヴァルは驚きの表情で声を上げ、マキアスは信じられない表情をし、ラウラは重々しい様子を纏って呟いた。
「…………”西風”の誰が雇われているの?」
「連隊長の”罠使い(トラップマスター)”と”破壊獣”よ。」
「………そう………ゼノとレオが雇われていて、そしてゼノ達もメンフィルの殲滅対象に入っているんだ。」
「フィー………」
自分にとっての家族が貴族連合に雇われており、更にメンフィルに命を狙われている事を知っても一切動じずに僅かに複雑そうな表情をしているフィーをラウラは心配そうな表情で見つめていた。
「……話を戻させてもらうが………レン皇女殿下。殿下もご存知のようにエレボニアは広大な領地をそれぞれの領地を担当する貴族達によって治められています。その貴族達まで排除してしまえば、メンフィルの植民地となるエレボニアの領地経営にも大きな支障が出ると思われますが、その事に対する対策はどうお考えなのですか?」
「うふふ、そんなのメンフィル帝国政府やメンフィル皇族並びに貴族から手の空いている人達を派遣すればいいだけよ。レンやプリネお姉様もその一人だし。」
「ええっ!?そ、その……失礼を承知で伺いますけど、レン皇女殿下はその若さで領地経営をした事があるのでしょうか……?」
アルゼイド子爵の質問に答えたレンの答えを聞いて驚いたアリサはレンに訊ね
「領地経営はした事はないけど、帝王学の一部として領地経営の教育はレンを含めたメンフィル皇族は幼い頃から全員受けていて、いつでも領地経営ができるように常に定期的に勉強しているわよ。第一領地経営なんて、そんなに難しくないわよ?民達の生活に若干余裕ができるくらいの適切な税を決めて、領内の経済の流れと治安維持にしっかり目を光らせていたら問題なんて滅多に起こらないし、民達も豊かで平和に暮らしていけるようにしてくれる領主だったら、貴族だろうが平民だろうが気にせず、その領主の事を慕うでしょう?その証拠に貴族制度が廃されているリベール王国はグランセルを除いた各市を治めている市長達は”貴族”じゃなく、”平民”だし、カルバードも同様で各都市を治めている有力者達は貴族じゃないじゃない。」
「それは…………」
「ハハ……貴族制度が根強く残っているエレボニアにとっては耳が痛い話だね。」
「………………」
レンの正論を聞いたラウラは複雑そうな表情をし、オリヴァルト皇子は疲れた表情で呟き、アルゼイド子爵は重々しい様子を纏って黙り
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