外伝〜仔猫の宅急便〜後篇
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国の皇族であるユーゲント皇帝陛下を含めた”アルノール家”にエレボニアの統治権を委任し、アルフィン皇女殿下に関しましては現メンフィル皇帝であられるシルヴァン皇帝陛下の側室として嫁ぎ、アルフィン殿下が御産みになった御子がメンフィルの植民地となったエレボニアの領土の領主になる可能性があるという事でしょうか?」
レンの話を聞いてメンフィルの考えを冷静に分析したクレア大尉はレンに確認した。
「半分正解で半分間違いね。アルフィン皇女が嫁ぐ相手で何人か候補が挙がっているけど、その中にシルヴァンお兄様はいないわ。」
「その口ぶりだとアルフィンへの処罰はメンフィル帝国の皇族や政府、或いは軍や貴族関係の誰かと政略結婚させる事に傾いているのかい?」
レンの答えを聞いてある事に気づいたオリヴァルト皇子はレンに訊ねた。
「ええ。―――”帝国の至宝”と称えられているアルフィン皇女の責任の取り方が思ったよりも軽くなりそうで安心したでしょう?」
「………………」
「まあ、ある意味安心はしたけど……メンフィルと和解するにせよ、降伏するにせよ、”帝国の至宝”の片翼が失われる事が決まっている事だけは今の話でよく理解できたよ……」
「殿下………」
意味ありげな笑みを浮かべたレンの問いかけに対してアリサ達がそれぞれ複雑や辛そうな表情で黙り込んでいる中疲れた表情で溜息を吐いて呟いたオリヴァルト皇子の様子をアルゼイド子爵は心配そうな表情で見つめていた。
「――――これで一つ目の質問に対する答えは全て答えたわ。二つ目の質問は何かしら?」
「二つ目の質問はメンフィル帝国はこの戦争で正規軍と貴族連合軍、それぞれに対してどのような対応を取るのか具体的な内容をお教え下さい。」
「あら?確かケルディックでレーヴェがクレアお姉さんに正規軍に対する忠告を行ったのよね?なのに、内容が重複するその質問で本当にいいのかしら?」
二つ目の質問が意外な質問である事に目を丸くしたレンは質問をしたクレア大尉に確認した。
「”剣帝”は我々に対する忠告を『好きに捉えろ』と口にし、明確な答えや内容を口にしませんでした。我々の推測による不確かな情報よりもレン皇女殿下が持つ確実な情報が欲しいのです。」
「そう。―――まず正規軍だけど、レーヴェも言っていたように正規軍からメンフィル軍に戦闘を仕掛けて来ない限りメンフィル軍は正規軍に一切戦闘を仕掛けるつもりはなく、更に全軍にも正規軍から戦闘を仕掛けて来ない限り正規軍への手出しが厳禁である事も厳命してあるわ。エレボニアを占領した時、正規軍が必要な事くらいはさっきのメンフィルがエレボニアを占領した時の話を聞いているんだから、大体理解できるでしょう?」
「それはメンフィルの植民地と化したエレボニアの
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