この素晴らしい錬金術で祝福を!
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
すっ、い、言っても信じてくれ、くれないかも、しれないけど」
「とりあえず泣き止め。ほら、工房の方の人気商品のぷにぷにゼリーと朝露のミルクティーだ」
ポーチを通してコンテナの中からオリジナルを取り出してテーブルの上に並べてやる。
「ありがとう」
「落ち着くまでは待ってやる。オレはオレでちょっと忘れていたことをやらないといけないからな。じっとしてろ」
「やらないといけないこと?」
「女神ロネへの奉納」
ポーチから簡易祭壇を取り出して、最近女神ロネが気に入っているオレがお米から作った発酵ジュースをたる(品質120)で取り出して祭壇の前に置く。それから柏手を打って、適当に魔力を祭壇に送ればたるに入った発酵ジュースが消え去る。決して密造酒ではない。
「よし、終了」
「ちょっ、ちょっと、今のって!?」
「見ての通りの奉納だが?」
ちゃんとしないと不義理だからな。たまに数日ずれたりするけど、その分はちゃんと利子を付けて送っている。
「えっと、他の世界から送られてきたの?」
「そうだけど?」
「よかった。それならまだ信じてもらえるかもしれない。あのね、私は女神エリス様の依代みたいなもので、神器を回収してるの」
「神器?ああ、物品系チートアイテムか。そう言えば回収要員がいるって聞いてたな。じゃあ、クリスがその回収要員か」
「えっと、まあそうなるんだけど」
「それで、オレのアトリエに忍び込んだのと話が繋がらないんだが」
「いや、あれだけ神器の気配が垂れ流しになるぐらい大量に集めてるから回収しようかと」
「何?素材の中に神器が混ざってるのか?」
「え?」
「え?」
おかしい。どうも話が噛み合わない。認識がずれているな。お互い確認し合ったほうが良いな。ポーチから取り出すのは作ったばかりのDQ式賢者の石を取り出す。
「これは、寝る前に錬金したアイテムなんだが神器か?」
「……神器だね。まさか、あのコンテナの中って」
「素材と店に出していない錬金物だ。コンテナ自体もちょっと特殊でな、中が体積じゃなくて個数が容量に反映される」
「それって、どんなに大きいものでも1個にカウントすると関係ないってこと?」
「逆に言えばどんなに小さいものでも数を揃えれば容量が一杯になる」
そう言うとクリスは頭を抱えてテーブルに突っ伏す。
「なんで神でもないのに神器を量産できるのよ」
「これぐらい、材料とレシピさえあれば一流の錬金術師なら簡単に作れるぞ。妹弟子もその弟子もその弟子も普通に作ってるし。むしろ、オレ達の流派の錬金術師は弟子入りして師匠から支給されるのは、釜と杖とコンテナとカゴとちょっとし
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ