この素晴らしい錬金術で祝福を!
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う。オレは好きに楽しませてもらおう。文明レベルはアーランドと大して変わらない程度か。特に特典がなくてもやっていける、いや、待てよ、アーランドと物理法則が異なるとガスト系列の錬金術が使えない可能性が高いのか。それなら、これだろうな。
「『全ての錬金術を司る程度の能力』って行けます?」
「ちょっと待てよ。ギリギリアウトくさいな。『全ての錬金術を十全に扱える程度の能力』なら行けるな」
「その差は?」
「力量次第だと神を生み出せる。神っぽいものならともかく、マジモンの神はまずいからな。どうするよ?」
「じゃあ、それで」
「よし、ついでに最低限の装備をくれてやる」
「できれば伸縮式か折りたたみ式の10フィート棒も」
「変なものにこだわるな。まあいいけどよ、おっ、ちょうど冒険者セットとかいうやつがあるな。こいつでいいだろう。最後のおまけに最初はこうした方が良いって知識も付けておいてやる。それじゃあ、楽しんでこいや。奉納も忘れんなよ」
そうして白い光に包まれて意識が遠くなる。
この世界に来てから早いもので半年の時間が経った。自重しているようなしていないような、正確には加減が分からずに錬金術を十全に使えていなかったのだが、とうとうオレは自分の店を持てるようになった。師匠のセンスに乗っ取り、屋号は『ユキトのアトリエ アクセル支店』だ。本店はアーランドだ。
これでようやく落ち着いて錬金生活が始められる。女神ロネへの奉納品のグレードも上げられる。此処まで長かった。最初期は錬金術師じゃなくてパティシエみたいになってたからな。今も『ユキトのお菓子工房 アクセル本店』ならびに『王都支店』は絶賛フル稼働中だ。アクセル本店店長としてホム君を、王都支店店長としてホムちゃんを、その部下として30人ずつのちむ達が働いている。
オレが元から使える錬金術とは異なる錬金術によって素材の質を好きなように用意でき、最高の質と腕で用意した傑作のお菓子をちむ達が量産する。儲かるに決まっている。アクセルの街の領主が不当に税を取ろうとしてきたのでちょっと王都支店にも情報を流してやれば、いつの間にか領主が変わったりもしたが問題ないな。どうも情報が途中で曖昧になったりすると聞いて、状態異常無効化を付けたお菓子を差し入れした途端に解決したけど。
さて、近況報告はともかく、初心者の街らしい便利な使い捨てのアイテムを錬金しますか。
初心者の街アクセルとは実は語弊がある。確かに初心者とも言えるレベルの冒険者は多い。だが、王都と比べても謙遜のないレベルの冒険者も多い。というか、王都の冒険者とアクセルの冒険者が総力戦をやったらアクセルの冒険者が勝つぐらいには戦力が充実している。理由はこの街にはサキュ
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