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この凄まじいセカイに祝福を?(カズマがサッキュバスにヤられたり、触手の化け物や両性具有の天使にガチ堀されて出産する話)
37市民革命前夜
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の世界に下生して、サッキュバス全員の呪いを解いてから魔族領に天使を呼び出して、次から次に住民を「解放」してるらしい」
 噂を流す人物も、カズマの行動を神格化して叫び、その「解放」が絶滅だとは教えられずに、貧しい住民を解放して王や貴族を粛清していると伝えられた。
 明治の革命前夜のように、ラッ破、スッ破と呼ばれる忍者もどきが街に放たれ「牛が産んだ子と一緒に天の御札が表れてカズマ様は天子だと出た、天の御使いを王に」と神託が下されたと言いふらし、町中で奇声を上げて踊りだし「ええじゃないか」運動を起こし、諸星大二郎翻訳による「ドンマイダンス」が広まっていった。

 やがてその運動はアクセルの街にも及び、リッチーのウィズの目にも留まった。
「「「「「ドンマイ、ドンマイ」」」」」
(おかしい、アクア様が地上に来てから何かがおかしい、魔族との戦争どころじゃない何かが起こってる)
 冒険者の街ですら終末思想が支配して、昼間から酒を飲んで踊る男女がいた。農民まで田畑を捨てて、お伊勢参りならぬエリス様参りをして、アクシズ教徒は温泉町を目指した。
 サッキュバス達はカズマと天使の下僕なので、昼間の街中に現れて酒を振舞ってドンマイダンスを煽っていた。
 その中の数人は工作員で、ウィズが問い詰めても魔法で聞き出しても「雇われてやっている」以上の話は聞き出せなかった。
 アクアの家を訪ねても留守だったが、天使の気配がして、その薄汚い思考や、ジャイアントトードの小便よりも汚く臭い匂いが漂っていたので最悪の事態を予測した。
(天使が来てるっ! それも魔法が通じる下級天使じゃなくて、もっと上の化け物たちが)
 何度か下級天使と対戦し、城塞の救助要請から神罰の執行、街の破滅までの失敗クエストを何度も見せられて来たウィズは、悪魔の匂いに反応するアクアとは逆に天使の臭い匂いには敏感で、思い人の死にも繋がった過去の思い出を甦えらせた。
「fkdぎうぇいお;jcvg;だあhがあggtdf巨頭ヲ」
「え? 何を言ってるの?」
 街に戻ったウィズは、アクセルの冒険者仲間の会話が聞き取れなくなり、一瞬自分に異常が起こったのかと思ったが、過去の文献で一つだけ思い当たる節があって気分が悪くなった。
(バベルの塔……)
 人間の言語中枢を集団で書き換え、会話を不能にする塔の存在。それが起動したようでウィズとアクセルの住民との会話は不可能になった。
 住民同士の会話は続いていて混乱は起きていない様なので、最悪の結果「リッチの自分だけが書き換えできずに取り残された」と思い至り、言葉が通じない街を去ってアクアやカズマを追う決心をした。
 多分、予想するまでもなく、言語以外の色々な思考が書き換えられてしまい、好戦的にされたか排他的にされて、言葉の通じない者や信仰の違う者など受け入れな
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