第3章 リーザス陥落
第95話 戦術的撤退
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
りのマリアだ」
「むぅーー!! 何言うのー! ランスだって見てただけのくせに!!」
きーー と怒ってるマリアには申し訳ないが先に進ませてもらおうとするのはユーリ。
「バレス。エクスたちの部隊はどうだ? 何か進展はあったか? サウスから攻めてる筈だが……」
そう聞いていたのだが、嫌な予感だけはしていた。
「むぅ……奴らもしくじった様です。こちら同様に大量の岩石、防衛兵器に阻まれ 鹹くも脱出をしたと報せが入りました」
「成る程な……。北と南 どちら側でも厳しい状況か」
「籠城をする場合は相手側の2倍は戦力が必要とされるのがセオリーだ……が、相手も一筋縄ではいかない様だ。リーザスと言う場所は 防衛線には適している様だな」
清十郎も 腕を組みこれからのプランを考えているのか、目を閉じていた。
「うっがーー! どっちも駄目ではないか!! なんて男らしくない連中だ! 引きこもってないで、出てこい!!」
難しい状態になってしまってフラストレーションがたまってしまった様子。
昨夜は、金の軍の女の子たちと勝利前祝と称して 色々と楽しんでいて、まさかの翌日の結果だから判らなくもないが。
「ランスが言うと、何だか男らしさっていうのも判らなくなるわね」
「はは。そりゃオレも思ったぜ。まぁ アイツはいつもあの調子だし いつも変わんねぇだろうよ」
志津香とミリがそう言って苦笑いをする。
そんな中 清十郎やリック同様に考えを張り巡らせているのはユーリだ。出入り口全てが完全武装の上封鎖されていて、大勢では勿論、単独潜入も難しいだろう。あれだけの装備がある以上、次に取り掛かるとすれば、侵入経路を全て潰す事。監視の目も通常以上に兵士を使っている筈だと推察されるからだ。
だから、かなみの様な忍者を使って内部に潜入……と言うのはリスクが高すぎる。
「ふむ……。どうすべきか。突進は無謀だ。ここまで来て悪戯に兵士達を失いたくはない。……もう目前にまで来ているんだ。彼らの還るべき場所。護るべき場所に。……それはかなみ。お前も同じなんだぞ。バカな事を考えるなよ」
「っ………。ゆ、ユーリさん」
かなみがそばで難しい表情をして俯かせているのが見て取れた。
何を考えているのかは筒抜けだ。命をとして侵入し活路を切り開こうとしているのだろう。だけど、鼠一匹見逃すまいと目を光らせている場所に。猛獣の牢の中にかなみを1人だけ突入させる様な真似は出来ない。
かなみ自身も全く同じ事を考えていて、ユーリに進言をしようとしていたのだが……、仲間を強く思うユーリが許す訳もなく、言うまでも無く却下された。その事が嬉しいのも確かだが、歯痒さだけが残ってしまう。
「大丈夫だ。……まだ 無理をする時じゃない。人間や魔物を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ