第3章 リーザス陥落
第95話 戦術的撤退
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様子。
「あはは………」
「ふん。あの馬鹿は志津香にお仕置きをされていれば良いのだ。がははは。オレ様が見張るよりも効果的だな!」
がはは、と笑い続けるランスの元にバレスが戻ってきた。
「ランス殿。申し訳ござらん。無数に防衛兵器、攻城兵器が設置されており、このままでは進む事もままならぬ」
「甘えるんじゃない! 出きんではない、出来るまでやれ!」
無茶な要望をするランスだったが、そこにミリが。
「ランス。 こりゃ無理だ。今はあいつらが支え続けてるが あいつらの体力だって無限じゃねぇ。ここを超えた先にもまだまだあるんだ。ここで全体力使ってられねぇだろ」
「ぐぬぬぬ………」
確かにユーリたちの戦力はランス自身も当てにしている。
美味しい所・目立つ所どりを目指しているランスにとっては、恰好の手足が無くなるのは望む所ではない。負担が全て自分に向く恐れがあるのだから。
「えーーーーい! この卑怯者めが!! 次こそは目にものを見せてくれるわ!!」
「ら、ランス様ぁ…… それ、悪役のセリフでは……?」
「やかましい!」
「ひんっっ!」
シィルをぼかっ! と殴りつつ 撤退の命令を出した。
「えーーい、ノースへ一旦退くぞ! おい、ユーリ。それまであのうっとい岩を全部壊しとけ!」
「無茶言うな。何個あるか判らんのに」
勿論却下して ユーリ自身も全員が射程距離外まで下がったのを見届けた後、後退した。
〜ノースの街〜
退いてしてしまう事には、正直気分が良いものではないが、これは本当に戦術的撤退だ。あのままジリ貧になるのは目に見えている。ヘルマン側には魔物使いも多数そろえている様で、岩石やバリスタの矢の装填はデカントにやらせているのであれば、その作業は全く苦ではない筈だ。
リーザスの街は籠城、防衛に適した地形となっている事も加えて、攻略が非常に難しいものになっている。
「ぜー、ぜー……。おのれぇ……オレ様の方にまで矢を撃ってくるとは良い度胸ではないか! ぜーーーーったいやり返してやる!!」
「無事みたいだな。……やっぱ 運の良さもそうだが、ランス自身のしぶとさは 群を抜いてる。あの状態でなんだかんだで生きてるし」
ランスの姿を見て、感心するのはユーリだ。
後ろ気味にいたランス。だが攻撃のぎりぎり範囲内だった。偶然なのか或いは敵側が見ていたのかはわからないが、攻撃目標をランスに切り替えたのか? と思える様な数の矢を撃ち、岩石の投擲ラインも伸ばしていたのだ。
盛大に攻撃に見舞われたランスだったが、持ち前の剛剣で岩石をぶっ飛ばし、矢もみょうちくりんンなステップでぎりぎり回避していた。奇抜な動きだが それでも
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