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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
釣り自慢
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、体を半身に引いた俺の右手が白銀の
光芒
(
こうぼう
)
を引いて突き込まれた。
シャーン!!
爆発じみた衝撃音と共に、巨大魚もどきの口中で
眩
(
まばゆ
)
い《ヴォーパル・ストライク》が炸裂した。魚は宙高く吹き飛ばされたが、俺の両足の位置はわずかも変わっていない。
モンスターの図体にはかなり
心胆
(
しんたん
)
寒からしめる物があったが、レベル的には大したことは無かろうとキリトは予想していた。こんな低層で、しかも釣りスキル関連のイベントで出現するからには理不尽に強敵であるはずがないのだ。SAOというのは、そういうお約束は外さないゲームなのである。
地響きを立てて落下した巨大魚のHPバーは、俺の強攻撃一発で完全に減少。結果、巨大魚は膨大な光の欠片となって
四散
(
しさん
)
した。一瞬遅れて巨大な破砕音が
轟
(
とどろ
)
き、湖の水面に大きな波紋を作り出した。
チン、と音を立てて俺は片手剣を腰の鞘に納め、すたすたとキリト達のほうに歩み寄ってきても、ニシダ達は口を開けたまま 身み 動じろぎ1つしなかった。
「よ、お疲れ」
「別に疲れてない。こんなんじゃ準備体操にもならない」
俺にとっては先ほどの巨大魚モンスターは余りにも弱すぎた。
2人で緊張感のないやり取りをしていると、ようやくニシダが眼をパチパチさせながら口を開いた。
「……いや、これは驚いた……。ネザーさん、ず、随分お強いんですな。失礼ですが、レベルは
如何
(
いか
)
ほど……?」
キリトとアスナは顔を見合わせた。この話題はあまり引っ張ると危険だ。
「そ、そんなことよりネザー君、今のお魚モンスターから何かアイテムは出なかった?」
アスナにそう言われてネザーはウィンドウを操作すると、その手の中には白銀に輝く釣り竿が出現した。イベントモンスターから出現したからには、非売品のレアアイテムだろう。
「お、おお、これは!?」
ニシダが眼を輝かせ、それを手に取る。周囲の見物人達も一斉にどよめく。どうやらうまく誤魔化せたようだ。
一同が白銀の釣り竿に注目する間、俺の元に1件のメッセージが届いた。
「ん?」
差出人は、《ヒースクリフ》からだった。
アイコンを人差し指でタッチしてメッセージウィンドウを開いてみると、内容は第75層のボスモンスター攻略戦への参加要請だった。
だが最後の一部の文章にこう書かれていた。
《今度のボス戦では、君も死ぬかもしれない》__と。
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