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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
捜索
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様子はなかった。むしろこの2本の傷痕を《かっこいい》や《勇ましい》という感じに認識しているようだ。大人の中で同じようなことを言うのはせいぜいクラインかエギルくらいだ。
まだ幼い子供だからわからないだけだと思うが、人間は自分達が理解できない存在や出来事に対して恐れを抱き、拒絶反応を示す傾向のある生き物だ。だが現状は、自分に注目し続ける彼らに戸惑ってばかりいる上、ただ何かを言い掛けるように口をパクパク動かしながら顔を下に向け、子供達と眼を合わせないようにすることしかできなかった。
「すみません、本当に……」
メガネの女性が、困ったように首を振りつつも、喜ぶ子供達の様子に微笑みを浮かべて言った。
「……あの、こちらへどうぞ。今お茶の準備をしますので……」
礼拝堂の右にある小部屋に案内された3人は、振舞われた熱いお茶を一口飲んでハッと息をついた。
「それで……人を探してらっしゃるということでしたけど……?」
向かいの椅子に腰掛けたメガネの女性が、小さく首を傾けて言った。
「あ、はい。ええと……わたしはアスナ。この人はネザー。そしてこちらはキリトといいます」
アスナが自分とそれぞれに手で指しながら紹介した。
「あっ、すみません、名前も言わずに。私は《サーシャ》です」
ペコリと頭を下げる。
「で、この子がユイです」
膝の上で眠り続けるユイの髪を撫でながら、アスナは言葉を続けた。
「この子、22層の森の中で迷子になってたんです。記憶を……なくしてるみたいで……」
「まあ……」
サーシャという女性の、大きな深緑色の瞳がメガネの奥でいっぱいに見開かれる。
「装備も、服以外は何にもなくて、上層で暮らしてたとは思えなくて……。それで、《はじまりの街》に保護者とか、この子のことを知ってる人がいるんじゃないかと思って、探しに来たんです。で、こちらの教会で、子供が集まって暮らしていると聞いたものですから……」
「そうだったんですか」
サーシャは両手でカップを包み込むと、視線をテーブルに落とした。
「……この教会には、小学生から中学生くらいの子供が20人くらい暮らしています。多分、現在この街にいる子供プレイヤーのほとんどだと思います。このゲームが始まった時……」
声は細いが、はっきりした口調でサーシャが話し始めた。
「それくらいの子供達のほとんどは、パニックを起こして多かれ少なかれ精神的に問題を
来
(
きた
)
しました。もちろんゲームに適応して、街を出て行った子供もいるんですが、それは例外的なことだと思います」
当時のレギンには覚えのないことだった。宿屋の一室に閉じこもることも精神崩壊することも一切なく、《はじまりの街》から《ホルンカの村》へ
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