暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第245話 ボスを倒したいU
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小さく『ありがとうございます』と礼を言って すかさず戦況を見定める。

 それを確認したアスナは、すかさずダッシュをした。
 役15m程の距離を一瞬で詰めた時、巨人の間合いに入ってしまったのか、鉄鎖がアスナに迫ってきた。じゃりぃんっ!! と劈く様な音が響き 唸るように迫ってくる。自分自身の細剣じゃ あの勢いの攻撃は防ぐ事も受け流す事も出来ないと悟ったアスナは 素早く身を屈む事で回避。
 僅かに霞めてたちまちHPが削られてしまうが、それでも走り続けて前衛に合流する。

「ユウキ!! ラン!!」
「アスナ!? どうしたの!??」
「だ、大丈夫ですか!? 攻撃が……!」

 ランが再び迫る鎖を渾身のソードスキルではじき飛ばした。ただのパリィであれば、ダメージは必至だが より強い技であれば威力を相殺する事が出来る。……それでも巨人の攻撃力は凶悪である為、五体満足で済む事は殆ど無いのだが ランの正確無比な攻撃とその放つタイミング、角度もあって この難関を突破した。

 アスナは、小さく『ありがとう』とランに言うと同時に。

「訊いて、2人とも。あいつには弱点があるの。2本の首の付け根中央を狙えば大ダメージを与えられる筈だわ」
「えっ!? 弱点っっ!!」
「本当ですか!?」

 願って止まなかった情報だ。
 リュウキの攻略法にものってなかったと記憶している。だけどひょっとしたら、と言う事もあるから 時間があれば、また隅から隅まで拝読したいのだが……、この状況ではそうも言ってられない。

「うぅん……でも あそこじゃ……」
「ちょっと高過ぎ……ですね。私やユウがジャンプしても、……いや 2人で飛べば何とか届きますね……」
「え……、2人で?」
「あ、うん。ボクがジャンプした後に姉ちゃんがジャンプして ボクが失速した時まだ余裕がある姉ちゃんがボクを捕まえて上に投げてもらうヤツだよ。倍以上ジャンプ出来るから、届くかもしれないけど―――」

 まさかのアクロバティック過ぎる技、システムに頼る様なジャンプではないから、システム外スキルだと言える。《飛翔連携》とでも言うべきだろうか。
 その口ぶりを訊けば、何度かしている様だからぶっつけ本番だという事ではなさそうだ。

 そして、ユウキが暫く考え込む仕草をした……が、その直ぐ後 予想していた答えと全く同じ答えが返ってきた。

「やってみよう! ねぇちゃん!」
「うん。このままジリ貧になってしまうかもしれないからね。……やってみましょう!」

 2人の返答は、リスクを恐れずやろうというもの。……アスナの思っていた通りの答えだった。だから、アスナも笑顔で頷いた。

 そして ユウキは周囲を見て。


「みんなーーっ! いっちょ やってみるよ! 成功を願ってて!
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