陽だまりのダークナイト
カーミラ側×暇人なアザゼル
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男の声が二名同時に聞こえた事により、小屋の主を呼び出したが玄奘三蔵は声と気配だけで覚えがあるように思えた。苦笑いしてたが、扉を開けて外に出る法師を追うように我らも小屋を出た。小屋外で待っていたのは、古代中国武将のような甲冑を着た二体のヒト型妖怪。
どちらも同じ顔と姿だが、我が主には波導を感じて二人それぞれを識別してる。片方の鎧に金と言う文字が彫り込まれ、もう片方に銀と言う文字が彫り込まれていた。
「我こそは金角大王!」
「我こそは銀角大王!」
二体はポーズを取りながら我らに叫び決まった、と二体は勝ち誇った表情をしていた。ソイツらを確認後、我が主達は笑みを浮かべながら驚いてたのは美猴のみ。
「・・・・マジか。こんなとこで会う何て思わなかった。金角銀角じゃねえか」
「美猴よ。コイツらは『西遊記』に出てくる兄妹妖怪、金角大王と銀角大王だよな?偽物じゃなく本物」
「ああモノホンよ。それに証拠として身に纏ってる妖気は強いが、あのような格好していて隙を見つけてるんだろ?一誠」
主は余裕振りを見せてたし、玄奘三蔵が微笑みながら悪戯小僧の訪問に対応するかの如く。様子から見て二体の訪問は初ではなさそうだから苦笑してたのだろう。
「おやおや、金角大王と銀角大王ではありませんか。今日も暇潰しに?」
「カカカ、そのような物言いをするのも今日までだ、玄奘!」
「シシシ、そのような余裕も今日で終わりだ、玄奘!」
「と言うか俺達を無視するとはな、しばらく静観するつもりだったが」
玄奘三蔵と戦う態勢をしていたが、我が主が玄奘三蔵の前に立ち代わりに対峙する。主は武器を持たずにいるが他の者は戦闘態勢に入るし、私達もルフェイ嬢を守護する為に威嚇する。金角銀角は美猴が居た事により、何とも微妙な表情をしていた。
「貴様、斉天大聖の間者か?」
「否、兄弟。この者、斉天大聖と同じ気を発しておる!」
「別に隠す気はなかったが、一応俺っちは孫悟空の子孫だぜ」
「俺を無視するとは良い度胸だな、コイツらは。力の封印処置さえしなければコイツらなど平伏させる気満々だったが」
我が主は今人間として居るだけの存在なのか、二体の妖怪は主を無視し美猴の正体をバラした。ヴァーリは無視された主を下がらせて、黒歌と白音に慰めておくよう指示を飛ばす。
「全く一誠を無視するとは度胸がある、だが丁度良いので貴様らに聞きたい事がある」
「むっ、兄弟。この龍、ただならぬ気を持っているぞ!」
「うむ、兄弟。この龍、尋常ならざる気を発している!」
白龍皇の気を探ったらしいが、後ろに居る我が主にも赤龍帝が宿ってる為か。あちら側は警戒しながら厳しい顔付きをする金角と銀角。主とヴァーリの力を戦わずにある程度認知したよう
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