暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第94話 魔人ノスの主
[10/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
つあるらしいわ。青と白の軍も、リーザスで合流出来るかもしれないし、戦力が上がるのが期待できるわね」 
「後は、サウスには都市守備隊も少なからずではありますが存在してました。あのヘルマン軍に痛手を負いましたが、今回の戦いには参戦出来るとの事です」

 全ての持ち得る戦力がリーザスを目指している。
 魔人と言う不確定要素が多いのも事実だが、追い風が吹いていると言う雰囲気は確かにあった。

 そんな時 リックがユーリの方へと歩み寄った。

「………」
「ユーリ殿」
「ああ。言おうとしてる事は判ってる。……間違いなくいる。リーザスには 魔人が。……それも今までの様な単独ではない。少なく見積もっても2体以上の魔人がいる」
「そうだな。……改めて滾るというものだ。あれ程の化け物が待つ場所へ行くのだからな」

 相変わらずの清十郎の言葉。誰が聴いても頼りになるものだと思えるだろう。魔人の強さを知った上で、恐怖する事も臆する事もなく戦えるというのだから。

 ユーリもその辺りの事は重々承知だ。頼もしい限りだから。
 でも、要点だけはまとめて、簡潔に伝える。

「カオスが魔人に通じる武器なのであれば……、カオスに集中するのが一応は現時点では得策だ。相手の無敵結界をどうにかしなければ、こちらの攻撃は一切遮断されるからな。相手は通じる。こちらは通じないじゃ、話にならない」
「……ええ。了解しております」
「ああ。……精々出来るのが時間稼ぎ。だが 望む所だ」

 無敵結界。
 勝機を見出す為には まずそれを突破しなければならない。

 ユーリの持つ《リ・ラーニング》で サテラとアイゼルの結界は《見た》が まだ他にいる可能性も大であり、自分ひとりだけが通じただけでは意味は殆どないだろう。
 
 確かに単独でその魔人2人を後退させているのがユーリだ。……だが、その力はいわば諸刃である。自分自身が倒れでもすれば総崩れになってしまう可能性だって極めて高い。

 アイゼルとの一戦後は 志津香がいてくれたおかげであり、更に追撃が無かったという幸運もあって生還を果たしたのだから。

「……ゆぅ?」

 マリアと話をしたり、他のメンバーと話をしていた時 ユーリの視線が自分自身に向いていた事に気付いた志津香は、とりあえずきりの良い所で終わらせた後、ユーリの方へと体を向けた。

「どうしたの?」
「いや……、ただ」

 ユーリはニコリと笑った後 志津香の頭をそっと撫でた。

「ありがとな? って言いたくてな」
「っ……! も、もう 子供扱いしてない? そんな簡単に……何度も頭、なんか撫でて……」
「ぁぁ。悪い。不躾だった。……ヒトミと長くいたからか、礼を言う時とか 癖になってしまったみたいだ」
「……って事は私の事子
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ