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Exhaustive justice
−プロローグ−徹底的な正義
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らも立ち上がる。
一人を除き。

「あ、アァ…無理だ…奴に勝つなんて…無理だ…!」
先ほど恐怖し、身の危険を叫んでいた男は座り込んで頭を抱えてブルブルと震える。

「そんなもんやって見なきゃ…」
「わかるんだよォ!!」
男は咄嗟に立ち上がり真っ青な顔で取り乱して叫ぶ。
「俺は二回目なんだ!!『最凶』に病院送りにされたッ!俺の連れは奴に…」
男の声はそこで途切れ、また顔を抑えて蹲る、その表情は先ほどより数段真っ青にただ廊下側を凝視している。

他の者等もそれに気づく、「カツン、カツン」と廊下から足音が響く。それはゆったりと近づいて来ている。
足音が近くなる度に男達の顔色も優れ無いものとなって行く。

やがて足音が扉の前で聞こえなくなると男達は身動きも取らずに場は静まり返る。
彼らの心臓の鼓動が挙動不審に、大きな音でリズムを取らずに響き出す。
やがて、扉側にいた男が怖気付いて後ずさった瞬間。

盛大な爆発音と共に扉が大破して吹き飛ぶ、それを合図に彼らも異能を行使する。

響き渡る銃声。「カランカラン」と響く簡素な音。轟音。教室のガラスがすべて砕ける。叫びと共に舞う血飛沫。打撃音。駆動音。悲鳴と混じって唸るチェーンソー。


数分後には、
静寂と共に煙が晴れるとそこに立っていたのは真っ白の将校服にマントをたなびかせている青年。
背景は一変しており、先ず目に飛び込むのは赤に塗り潰されたされた教室。割れながらも少量の光を漏らす蛍光灯や衝撃によって全壊した役目を成さなくなった窓。
その足下に倒れている男は頭から多量の血液を流し、身体中に切り傷や銃痕が刻まれ、傷口から骨が飛び出し、腸に深くチェーンソーが刺さっている。
他にも数人の男達が顔を潰され、腸をブチ撒けて、眼球を零して、骨が砕かれ、嘔吐と共に多量の吐血を吐き出して倒れている。
唯一、傷が浅かったらしい男が「ヒッ…」と短な嗚咽を漏らして数の足らない足を彼に向けて、千切れかけの右腕と左腕を使って後ずさる。
腰を損傷しているのか腰が抜けてしまったのか立つことは不可能なようだ。

『彼』が視線を向けると再び呻き、吐瀉物を撒き散らして後ずさる。
そんなことも気にせず、『彼』はその男の元へ無言で歩く。

「来るな…来るなぁ…、来ないでくれぇ…」
男の顔は涙でぐしょぐしょになり、血と涙と吐瀉物で汚れた顔を見て『彼』も気分を害する。
「…三年の丹代彩輝だな」

男は質問に応えずに涙を流して絞り出すように命乞いを繰り返す。
「貴様ら犯罪グループは闇サイトと詐欺サイトを利用して、脅迫。何人もの生徒から多額の金を恐喝していたそうだな」

「お、俺は!俺は手を引こうと思ったんだ!だ、だけどあいつらが…」
「…実行した時点でお前は、奴らの仲間だ。最初から止
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