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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第244話 最高の笑顔とVサインを
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 いきなりの2人の登場に関しては、正直に言えば度肝を抜かれたと言う感想が一番だろう。

 リュウキとキリト。

 その2人はここALO内において、知らぬ者はいないと言われる程かなり有名だ。
 最前線で攻略を続けているギルドにとっても、それは当然であり、22層以降はそこまで目立った活動は見られないものの、その高い実力故にこの2人が動けば……大小問わず 様々なギルドが動く、と内々では言われている程だ。

 その戦いで得られる情報が異常なまでに高く、更に言えばBOSS戦を初見でそのまま攻略をされてしまう可能性が高いから、と言うのが最大の理由だったりする。

 だが それ程の強さの噂が立つ2人だが、それはあくまで1対1、若しくはアルゴリズムで動くMobを相手にした場合のみだ、と考えている者も少なくは無かった。


 そして何より 如何に強大な相手であっても、数の暴力と言うものは存在しているし、現に新生アインクラッドの各層に鎮座する凶悪なBOSSモンスターも、その力で屠り続けているのだから。……目的がBOSSを倒す事から、2人を倒す事に挿げ替えられた、それだけだ と考える者も多い。

 何より、余りに不遜な振る舞いをされているから、引ける訳がなく、最初に反応した増援部隊の先頭に立つ部隊のリーダーであろうサラマンダーの男がその長髪を揺らせながら大きく頭を横に振った。


「おいおい。……おいおいおい、《黒ずくめ(ブラッキー)》先生に、《超勇者(マスターブレイブ)》サマよ。幾らアンタら2人でも、この人数を食うのは無理じゃね? まだまだ これから増えてくんだぜ? BOSS攻略用レイド・パーティ全員とヤれんのか?」

 全身黒ずくめ。頭のてっぺんからつま先まで黒いからこそ、そう言う渾名を着けられたのはキリト。と言うよりその黒の由来からくる渾名は山ほどあるから、今更何をどう言われても、大して反応はしない。……勿論、それはキリト()である。
 もう1人の男。……洞窟内の宙を駆けて降り立った銀の閃光を纏った男、リュウキは別である。SAO時代からこの手の話は何度も何度も上がっているんだけど、相変わらずまだ容認はしていない。……これからもする訳ない。

「まず、言いたい事がある。……お前、ソレ(・・)ヤメロ……」

 相手がよく知らないヤツであろうと、長らく苦楽を共に戦ってきた男達(エギルやクライン)であろうと、親友と呼べる(キリト)であろうと……最愛の(レイナ)であろうと、やっぱり呼ばれるのには等しく抵抗があった。

「やっぱ、リュウキのセリフはそれだな。そうでなくちゃ」

 剣を地に突き刺し、柄の部分を杖の様にして体を支え、開いた右手を口許に持っていき、笑うのはキリトだ。

「うるさいな」

 そし
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