監禁は犯罪です。
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首を強く掴んだ。
「こっちだ」
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ…」
あたしが爪紅の塗られた男の手を引き、その手を先に助けた男が引く。わけがわからない。あたしは実は残って敵の目を欺こうと思ってたんだけど、確信を持って歩むその背に考えを変えた。逃げ道を知っているのかも知れない。ついていこう。後頭部を向けた板戸はもう限界だ。ミシミシと激しい音を立てている。あーもう!本当になんでこんなことになっちゃってるんだろー。高彬に知られたらまたこってりお説教だわ…と考えながら、あたしは走る速度を上げた。
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