第8話
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すか!?それは四大名門の当主―――いえ、領地を預かる貴族として最も恥ずべき行為です!」
父親がバリアハートから逃亡する事を知ったユーシスは血相を変えてアルバレア公爵に意見したが
「黙れ!貴様は私の言う事にだけ従っておけばいいのだ!――――行くぞ!」
「「ハッ!」」
アルバレア公爵はユーシスの意見を無視し、そしてバリアハートから離脱する為に急いで兵士達と共に部屋を出た。
「…………俺はどうすればよかったんだ………」
アルバレア公爵が部屋を出た後ユーシスは辛そうな表情で肩を落とし
「……ユーシス様、今は生き延びる事が先決です。生き延びさえすれば、いつかバリアハートを奪還できる機会や離れ離れになったクラスメイトの方達とも再会できる機会が必ずあります。ですから、お辛いでしょうがユーシス様もすぐに公爵閣下や私達と共にバリアハートから離脱してください。」
「……………わかった…………」
執事の言葉を聞いて少しの間黙り込み、やがて自身もバリアハートから離脱する事を決めて執事と共に部屋を出た。
「典型的な三流貴族ね〜。息子の方はまともだったようだけど………―――ま、運が悪かったわね。さてと、緊急避難用の飛行艇って言っていたから多分あそこと思うけど、念の為にご主人様達が来る前に確認だけしておきましょう。」
一方その様子を魔術で自身の姿を消して外から見守っていたベルフェゴールは姿を現して呆れた表情でアルバレア公爵達を評価した後アルバレア公爵達が向かう場所を確認する為に転移魔法でその場から消えた。
〜バリアハート市・貴族街〜
アルバレア公爵達がバリアハートからの離脱行動を始めているその頃、地下水道に繋がっている領邦軍の詰所の地下から地上へと上がったアリサ達が領邦軍の詰所から出て来た。
「まさかかつて捕まった場所の正面から堂々とバリアハートに出てくる事になるなんてな……」
「詰所に誰もいないなんて正直驚きましたね……」
「まあ〜、今バリアハートはメンフィルの挟撃を受けている状況だからね〜。しかも肝心の援軍がいるオーロックス砦も占領されたから今のバリアハートの防衛部隊に詰所に人を残すような余裕がある訳ないよ。」
「けど、こっちにとっては好都合だったね。」
詰所から出て来たマキアスは疲れた表情で溜息を吐き、信じられない様子でいるエマの疑問にミリアムが答え、フィーは静かな表情で呟いた。するとその時複数の何かの音が聞こえてきた。
「な、なに……?この音は……」
「”何か”が近づいてきているようだが……」
音を聞いたエリオットは不安そうな表情をし、ラウラは真剣な表情で考え込み
「!この音は……馬が走る時の音だ……!」
「ええっ!?」
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