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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
S t o r y 1 1 ルギアル・シークティウス
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すっかり怖気付いてしまったモカは再び目に涙を浮かべた。

「アンタ、どっちかって言うと鬼より悪魔ね。」
「うっせーーーーー!」
「まぁまぁイブキさん.落ち着いてください。シャルルもダメだよそんなこと言ったら。」
「ふん。」

シャルルの言葉にイブキは再び声を荒げ、それをまたウェンディが宥める。

「ナツさん達、大丈夫かな?」
「そんなに心配する必要もないと思うわよ。でも、助けに来てくれているならちょっと来るのが遅いかもしれないわね。」

地下牢屋を出て、上へと繋がる道を探しながらウェンディとシャルルは言葉を交わす。

「ウェンディ、万が一の時のために魔力は温存しとけよ。」
「え?でも、イブキさん一人じゃ……」

治癒魔法が使えるウェンディを気遣うイブキだが、相手は闇ギルド総員だ。さすがのイブキ1人では危ないと思ったウェンディの言葉を遮るように、イブキは口を開いた。



「“敵”だけを屋敷ごと焼き尽くすだけだ。―――――俺は絶対、仲間を守る。」



ドガガアアアアアアアアアアン!とどこかで爆発音が轟いた。振動が地下牢屋にまで届く。

「キャアア!」
「な、何!?今の音!?」
「うわああ!怖いよーーー!皆助けてーーー!」

ウェンディとモカが悲鳴を上げ、シャルルが驚嘆の声を上げる。

「とにかく、急いで出るぞ!地下にいたら崩れた時に俺達ぺっしゃんこだ!」

ウェンディはしっかりとシャルルを抱き直し、イブキはモカを背負い直すと、二人は走り出した。





―2番通路―

「さぁ!かわいいかわいい私のクロンちゃん!たーんと召し上がれ!」
魔物(モンスター)達、手加減無用でお願いします!」
「ロ゛ロ゛ロ゛ロ゛ロ゛ロ゛ォ゛……!」
「ガー!ガー!ガー!」

マリーナとエミリアの指示で、巨大化したクロンと幻影の魔物(モンスター)達が一斉にグレイとエメラに向かって突進してきた。
グレイは両手のに冷気を溜め構え、エメラは両手に水を纏うと、

「アイスメイク、槍騎兵(ランス)ッ!」
青玉の銃弾(サファイア・ブレード)ッ!」

一斉に放たれた無数の氷の槍と水の銃弾がエミリアの魔物(モンスター)達に攻撃する。が、槍と銃弾は魔物(モンスター)達の体をすり抜けてしまった。

「くそっ。やっぱり幻影に物理攻撃は効かねェか。」
「だったら……グレイ、目つぶってて」
「え?」

苦虫を潰したように言うグレイの横で、エメラが青玉(サファイア)を外し、代わりに取り出した黄玉(トパーズ)を腕輪にはめ両手を魔物(モンスター)達に向けて前に突き出すと、

黄玉の輝き(ブリリアント・トパーズ)ッ!」

エメラが叫んだのと同時に、エメラの掌から眩し
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