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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
S t o r y 1 1 ルギアル・シークティウス
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なく……!」
「ちょっとナツ!ホントに殴ろうとしないの!」
「だってコイツが「殴っていい」って言ったんだぞ?」
「いいからその拳を下ろせバカ!」
ルギアルの頭を炎を纏った拳で殴ろうとするナツをルーシィとアオイが抑えつける。
「あ、あの、私達そこまで気にしてませんから!全然大丈夫です!」
ウェンディが胸の前で両手をあわあわと動かしながら言う。
「そう言ってくれると助かります。ありがとう。」
「え?あ、わぁ……!」
「ちょっとォ!」
「おい!てめェ…!」
ウェンディの頭を大きな掌で撫でるルギアルを見て、シャルルが毛を逆立てて怒り、イブキが声を荒げた。
「……アンタ、「隊長」って呼ばれてた、よな?」
「はい。あ、これは大変失礼致しました。まだ名乗っていませんでしたね。」
首を傾げながら問うグレイに、ルギアルは制服の襟を整えナツ達を見回すと自身の名を名乗る。
「俺は評議院第3強行検束部隊隊長、ルギアル・シークティウスと言います。この度は闇ギルド、
薔薇の女帝
(
ローゼンエンプレス
)
の捕縛に協力して下さり、ありがとうございます。」
そう言うと、ルギアルは再び深々と頭を下げた。
「お前、ホントに“隊長”なのか?」
「はい。」
今度はイブキが首を傾げながら問い、ルギアルは爽やかな笑みを浮かべながら頷く。
「……見えねェな。」
「イ、イブキさん!失礼ですよ!」
「構いませんよ。よく言われることですから。」
「あ、やっぱ言われてるのね。」
肩を竦めながら毒吐くイブキをウェンディが宥め、全然気にしていない風のルギアルはニコリと笑み浮かべ、その言葉にルーシィがツッコんだ。
「皆さんのことはラハールとドランバルトから常々聞いています。とても強くて、逞しくて……誰にも負けない仲間を想う気持ちがすごいだとか。」
「な、なんか面と向かって言われると……。」
「照れくさいわね。」
ルギアルの言葉にコテツが恥ずかしそうに目を右往左往させ、ハッピーが頬を掻きながら照れる。
「ただ、問題しか起こさない人達ばかりで困ってしまうとも言ってましたね。」
「うわー……上げてから突き落としたぞコイツ。」
「ホントのことだから、反論できないのが難点だな……」
「あはははは……」
ルギアルの言葉にイブキが顔を顰め、アオイが腕を組みながら唸り、エメラが苦笑いをする。すると、ルギアルがエメラに顔を近づけた。
「ふむ………。」
「えっと、あ、あの……?」
「おい!何してやがる!」
グレイが二人の間に割って入り、二人の肩を掴んで引き離した。
「あぁ、すみません。ラハールやドランバルトから聞いた話の中では、聞いたことのない少女だと思いましてつい。」
「エメラは最近ギ
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