暁 〜小説投稿サイト〜
μ's+αの叶える物語〜どんなときもずっと〜
第41話 決意。踏み出し
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
た。

 結局、話が進まず、何をしに穂乃果はやって来たのかわからずじまい。



「なぁ俺が悪かったから早く用件だけ伝えてさっさと帰ってくれよ」
「あんなこと言っておいて早く帰れって、それこそ酷なんじゃないかな!?」
「先に言いだしたのはお前だろう!?勝手に八つ当たりしないでくれるかなぁっ!?」
「バカ!エッチ!変態!節操無し!ハーレムおじさん!強姦魔!!」
「…酷い言われよう」

 そしてその暴言の大半が無実である。
何処から出てきた節操無し、ハーレムおじさん、強姦魔…。


「うう…なんで希ちゃんは意味を教えてくれなかったんだよぉ〜」
「いや、まぁ…後で本人に聞いてくれ。そんな事より早く用件を」
「(大くんも大くんで、鈍いのかそうでないのか…」


若干呆れの混じった穂乃果の呟きを、当然知るはずもない俺は椅子に座り直し、改めて問いただす。


「で?穂乃果は未遥と話をしたってことらしいんだが、何を話したんだ?」
「それは話せない」
「は?」

 予想外の言葉に素直に驚いてしまった。
だけど、穂乃果はそのまま「あ、そうじゃないて」と訂正の言葉を入れる。

「そうじゃなくて、大くんに話したいなと思ったのは、その未遥ちゃんとのやり取りの中身じゃなくて、そこから考えた…穂乃果の答えなんだ」
「…続けて」

 あくまで穂乃果は解答を得るまでの経緯でなくて、解答そのもの、を話すつもりらしい。未遥と何をどう話して納得し、結論を出したのか気になるところであるが。
 それが今後、どう影響してくるのか…。



「まずは、結論から。穂乃果ね…ラブライブ!(・・・・・・)に出場することにしたよ」
「そうか…で、その心境は」
「負けたくない、勝ちたいって、思ったから」

 穂乃果にしては力強い発言。
今まで出場することを拒み、その理由を聞かれてもお茶を濁すばかりであったが彼女だが、一変してその逆の道を進むことを決意した。
 
 心境の変化はわからない。
だが、未遥との一件に置いて、何かがあって、それが発破をかけたという事ぐらいは推測できる。俺が一絡みしているな、という事も。
 

「あの子にも、あの子なりの信念や理由があって行動していることを知った。大くんを助けるために何とかしようと必死にもがいているのを見て、穂乃果だけのうのうと過ごしていくわけにもいかないんだなって実感したんだ」


彼女は、大槻未遥は。

俺が記憶を失っていることを知っている。

俺を好きだということも知っている。

それが単なる愛情だけでなく、正義感から生まれている感情ということも知っている。

言葉にしなくても、行動として表さなくても、自分が大地を守るんだと。

まるで愛する子
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ