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μ's+αの叶える物語〜どんなときもずっと〜
第41話 決意。踏み出し
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そうであれば、仮に俺がその場に居合わせたとしても大きな問題へと発展には至らないであろう。

しかし、だ。

 逆はどうか?穂乃果と未遥は一歩間違えれば反りが合わなくて地上に血の雨を降らせる…可能性が無くはない。
 というか、俺は邪魔でしかないのでは?
ごくりと、大きく生唾を飲み込んでフリック操作に戻る。





『…わかった。どこに行けばいい?穂むら?』
『それについては心配ご無用だよ!






───今、大くんの家の目の前だから』






 そのまま通話画面へと勝手に変わり、俺は今度こそ着信拒否してスマホをソファに投げつけた。
ふぅーーーーーっと、露骨な互い溜息を一つ零した直後にけたたましくなる玄関のチャイム。

母さんが、「はいはいどちら様?」とエプロンで手を拭きながら玄関へペタペタ音を立てて向かう。

しばらくして聞こえてきたのは母さんの数十年若返ったかのような高い声と相変わらずなテンションの聞き慣れた声。

俺だけ居留守でも使おうか迷ったがそんな時間は当然無く、やけにはしゃいだ母さんがいつになく陽気そうに声を上げる。

「大地ー!高坂さん(????)来てるわよー!」
「お邪魔します〜す!」



聞かぬ振り知らん振り。
無心でキッチンに向かい、食器を取り出しているところを穂乃果に発見されてしまう。


「あー!大くんなんでスルーしたの!?話したいことがあるって言ったよね!」
「知らない聞いてない飯の時間ださっさと帰れ」

 有無を言わさず、まるで野良犬を追い払うかのようにしっしと追い払う仕草を見せる。
気になる案件ではあるが、別に今すぐに話さなければならない事ではないだろう。

「なんで!?気にならないの!?」
「気になるが今すぐじゃなくてもいいだろ!とにかく今はもう帰れ!」
「いーーやーーだーーっ!!」

 俺の背中にコアラのようにしがみついて離さない穂乃果と、それを頑なに拒む俺。
見かけによらず、また特段と大きな穂乃果の胸が俺の背中に押し付けられてふにゅふにゅと形を変えているもんだから困る。非常に困る。
 
 当然思春期真っ盛りの男子高校生。興味ないわけでは無い、むしろありまくりだ。
だけどいくらなんでも時と場所、相手の気持ちを尊重するし、本能に身を任せるだけのサルでもない。

自覚無しの穂乃果から邪念を取り除き、逸らすようにあたりを見渡す。


リビングの扉に寄りかかっている母さんが俺らのやり取りを眺めていた。

…何故か心底嬉しそうに微笑んでいる。
 

僅かに目頭から涙を零して…。







〜☆〜






…何はともあれ、ひとまず穂乃
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