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ラヴソング
第二章
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「結果として」
「そうよね」
「じゃあそれまでね」
「昔の曲聴いてるわね」
「そうしてね」
「ええ、じゃあね」 
 私も応えた、そしてだった。
 実際に昔の、中森明菜さんの音楽を聴いていった。イヤホンを使って歩きつつ聴く時も家でCDで聴く特もだ。
 八十年代の曲ばかりだった、夜お酒を飲みつつ中森明菜さんの曲を聴いてると。
 同棲している彼にだ、笑って言われた。
「また古い曲だね」
「ええ、最近好きなの」
「これ中森明菜の最初の頃の」
「三年連続レコード大賞取った頃の曲よ」
 まさにその頃の曲だ。
「いい曲でしょ」
「そうだね、確かに」
「ラヴソングでね」
「独特のラヴソングだね」
「最近あまり音楽聴いてないけれど」
 彼にもこう言った、コップの中のロックのブランデーを飲みつつラフなパジャマ姿で絨毯の上に置いたクッションに座りながら。
「時々でもこうした曲聴いてるの」
「懐かしい曲を」
「こうしてね」
「それでいいんじゃない?」
 彼はこれからお風呂に入るところだ、私はもう入った。それでまだ部屋着だけれどその中で音楽を聴きながら私に言ってきた。
「それが聴きたい曲ならね」
「聴いたら」
「聴きたい時にね」
「それじゃあ」
「じゃあ僕もね」
 浴室の方に向かいながらだ、彼は私にこうも言った。
「お風呂入って来るよ」
「その後で飲む?」
 ブランデーを持っている左手を見せながらだ。彼に問うた。
「そうする?」
「そうだね、じゃあお風呂上がりにね」
「ブランデー飲みながらね」
「僕も聴いていいかな」
「ええ、そうしましょう」 
 中森明菜さんの曲をだ、微笑んでだった。
 私は彼に言ってだ、そしてだった。
 お風呂から上がった彼ともお酒を飲みながら中森明菜さんの曲を聴いた、どうしても今の曲でいいものに巡り会えないで。
 そうしていたけれどだ、三ヶ月位するとだった。
 休日にショッピングで街を歩いていてだ、街角でだ。
 ある曲を聴いてだ、いいと思った。そしてこの時も一緒にいた友達に尋ねた。
「この曲は」
「新曲よ」
「そうなの」
「気に入った?」
「何かね」
 最初に聴いてだった。
「いい曲ね」
「暫く新曲でいい曲に出会えてなかったけれど」
「この曲はね」
「気に入ったっていうのね」
「ちょっと曲の名前知りたいけれど」
「ええ、タイトルはね」
 友達は私にすぐに曲名を教えてくれた、アーチストの名前も。どちらも聞いたことがない名前だった。けれどだった。
 どっちも頭の中に入れてだ、友達にお礼を言った。
「有り難う、覚えたわ」
「それじゃあ」
「ええ、明日にでもCDショップ寄るわ」
「今から行かない?」
 友達は明日買おうと言った私にこう言ってきた
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