サンライト
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出しようとしたが、直後、握り締められたまま床にガンガン叩きつけられる。何度も、何度も何度も何度も……振り下ろされては床に叩きつけられた。
「いぎっ!―――へぶっ!―――あがっ!―――ぐふっ!―――ガッ!!(あ、アカン……抜け、出せへん……か、身体の感覚が……)」
メタルギアの力で掴まれるだけでなくトンカチのように何度も叩きつけられてしまえば、人間の身体では耐えられないのは至極当然。苦痛の声を上げるはやては全身の骨がボキボキ砕ける痛みに襲われ、意識が急速に遠のいていく。
「主ッ!!」
その声が聞こえたと同時にアインスの治癒魔法で回復したシグナムがサヘラントロプスの右腕を一閃、斬り落とした。血まみれで放り出されたはやての身体は、シグナムと同様に回復したフェイトが飛行して受け止め、リインがすぐに彼女へ止血と治療を始める。
「遅くなってごめん。はやては休んでて……今度は私達が頑張る番だから!」
「はやてちゃん……こんなになってまで……!」
「敬愛する主を傷つけた者は……我が剣の錆びにしてくれる!」
頭や体の至る所から出血し、痣だらけの痛々しい姿で横たわるはやてを見て、一人で立ち向かった彼女の勇気を尊重するが、同時に彼女をここまで傷つけたスカルフェイスに激しい憤りを見せるフェイトとシグナム。二人ははやてと入れ替わるようにサヘラントロプスとの交戦に入った。
「主の健闘のおかげで両腕は奪えたんだ。奴の戦力は低下していると見て間違いない!」
「うん! 一気に畳みかけるよ、シグナム!」
『甘い、腕を失くした程度でサヘラントロプスは止まらんよ』
直後、サヘラントロプスは両腕を付け根からパージ、背部装甲が頭からまるで全身を覆うように変形して新たな腕となり、背部装甲に格納されていたアックスを手に持っていた。また、頭部は装甲に装飾されてより刺々しいフォルムとなり、鋭利で頑健な見た目の人型になった結果、攻撃力、機動力、防御力が向上。その上、コアも完全に装甲に覆われてアリシアの姿も見えなくなってしまった。
「そんな……まさかパワーアップしたの!?」
「怖じ気づくな、テスタロッサ! 所詮はやせ我慢に過ぎん! 行くぞ!!」
変形で警戒したものの、フェイト達はそのまま果敢に挑んでいった。だが先程とは打って変わって高機動スタイルとなったサヘラントロプスは、ミッド式ゼロシフトを使用したフェイトに匹敵するほどの機動力で翻弄しながら、人の身で喰らえば一撃で真っ二つになるアックスで断ち切ろうとする。そのためフェイト達は勇猛に挑んだものの回避に専念せざるを得ず、この限定された空間内のありとあらゆる場所で両者の激突という名の逃走劇が繰り広げられた。
彼女達が戦闘を担っている内に、アインスは広域殲滅爆撃を近くで受け
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