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マイ「艦これ」(みほちん)
第18話(改1.7)<タフガール>
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だ。しかし、ここでの運転手は艦娘だ。体面を重んじる提督には恥ずかしくてダメだな。

 秘書艦を見ながら私は頬杖を付いた。

艤装を外した艦娘は外観では艦種が分かり難い。しかも彼女は、やや長身だ。つい『戦艦か?』という錯覚に捉われる。提督代理を務めていたことも納得できる安定感があった。

もちろん重巡級になれば落ち着いた艦娘は少なくない。恐らく彼女の豊富な経験が的確な判断と安定感を生んでいるのだろう。

(ただ『祥高』って名前、どこかで聞いたよな)
私は改めて疑問を感じた。

とはいえ直接、本人に尋ねたところで彼女が私の個人的記憶を理解して答えてくれる訳ではない。
(やはり資料を探すか?)

 そのときコンコンと扉を叩いて顔を出した鳳翔さん。
「失礼します。夕食の、お時間です」
「ありがとう」

そんな軽空母の彼女も『艦娘なのか?』というくらい給仕姿が板についていた。
(彼女の制服が和装なので、なおさらだな)

書類を置いた私は祥高さんに言った。
「そろそろ、降りようか」
「はい」

 今日の夕食も当然、隊員と同じ食堂で頂くことにする。
夕方という時間帯もあって、食堂はまだ少々ゴタゴタしていた。

私たちが降りて行くと艦娘たちが敬礼をする。いちいち制するのも面倒なので私も今では簡単に返礼をしている。それでも中には無視する者も居た。

私は苦笑した。
「まだ完全には受け入れられていないようだな」
「……」

祥高さんが心配そうに、こちらを見るので私は返す。
「だからといって執務室に食事を持って来て貰うのも寂しいだろう?」
「はい」
「人付き合いは苦手だけど引きこもるのも、どうかと思う」

食堂の奥にあるテーブル席は、ほぼ司令である私と秘書艦の指定席になっていた。

でもこうやって食堂に降りてきて食べる司令官は美保鎮守府では初めてらしい。艦娘たちは、こちらをチラチラ見ながら興味津々といった感じだ。

 直ぐに鳳翔さんが夕食を持ってきてくれた。
その時、何処からともなくスッと静かにやって来た寛代が案の定、自分の夕食も持参で私たちの隣に座った。

「やれやれ」
私は笑った。でも、この子は大人しいから別に良いか。

「頂きます」
「頂きます」
祥高さんと手を合わせる。重巡クラスになると細かい所作が自然と人間臭くなって来る。

「……」
そして静かに寛代も手を合わせた。。

(そういえば以前の鎮守府でもそういう艦娘が居たな)
私は記憶を呼び起こす。

だが祥高さんの場合は、より自然で人間っぽい。
(まぁ、彼女のことは徐々に分かって来るかな)

 夕食の時間は昼間よりも緩んでいた。ここの食事は水や空気が良いせいか、とても美味しい。

(やっぱり海軍
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