第二章 Lost Heros
銀白VS漆黒&薄緑&純白
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武盾にしてその衝撃波を防ぎながら観鈴に接近する。
「こ・・・ないで!!!」
「そうもいくまい」
ガッ!!と、蒔風が観鈴の首を掴み、そのまま地面に引きずり降ろす。
そして、彼女の頸動脈を親指の付け根で締め、即座に意識を飛ばそうとする。
しかし、彼女も純白の翼人だ。
体の耐久力は常人のそれをはるかに超えている。
故に、普通ならば十秒かとかからずに意識を失うところを、たっぷり三十秒も駆けて意識を失っていった。
そうして、蒔風が彼女の身体をぶらりとぶら下げて、青龍たちを引かせた。
彼の元に集まり、後ろに下がる青龍たち。
そして、蒔風に掴みあげられている観鈴を見て、理樹とクラウドの動きが止まった。
「さて・・・と」
「観鈴さん!!」
「貴様・・・・」
その蒔風に、激昂する二人。
その二人を見て、蒔風が鼻で軽く笑った。
「お前ら三人相手して、まともに勝てるか」
「なにが・・・望みなんだ・・・・・」
「ん?」
「観鈴さんを放せ・・・・望みなら・・・」
「ねえよそんなの・・・・捕まえたらこうだ」
瞬間、ゴグッ!という音を立て、観鈴の首が折れて光へと変わる。
「な・・・」
「なんだよ・・・なんて顔してるんだ。注目したのはお前らの勝手だ。人質とかにでも使うと思ったか?」
「お前・・・・」
「翼人相手に人質は効かない。そんなことはオレが一番知っているからな」
「お・・・まえ・・・・」
「どうした・・・・絶望でもしたか。たかが「聖人」の翼人が、なんの策もなしにこうなりゃ「戦士」の翼人に勝てるわけねえだろ?」
「蒔風ェぇえええええええええええ!!!」
「絶対に・・・許さないッッ!!!!!!」
ドドンッ!!!
二人の周囲に、赤と青の光の粒子が集まり、翼にすべて集約されていく。
彼らの翼の司りし想い。
勇気と友情が、彼らの仲間の思いが。
すべて集まって彼らの力と変わっていく。
「蒔風・・・・貴様に立ち向かう皆の勇気、受けてみる覚悟を決めろ!!!」
「舜。仲間を想うその気持ち。それを踏みにじった事を後悔させる!!!」
そうして、二人が力を込め、蒔風へと向かってこようとする。
しかし
「翼に集え、我が力よ!!!!」
青龍たちを引っ込め、そう蒔風が叫んだ瞬間、その翼に尋常ならざる量の金の粒子が集まって行った。
それは、願い。彼の翼が司る想い。
だが、おかしい。
今彼の事を願う仲間などいない。
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