第二章 Lost Heros
銀白VS漆黒&薄緑&純白
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ゴォッ!!!
そうして、命中。
二人のいたところが、軒並み吹き飛んだ。
本来ならば、五体は荒れ狂う雷に引き裂かれてバラバラになっているはず。
そう、はずだった。
しかし、土煙の中から現れたのは、バリアをドーム状に張ってその攻撃を防いでいる理樹と、クラウドがいただけだった。
そのバリアには多少の焦げ目があるだけで一切押し返された跡も何もない。
つまり、理樹は真っ向から受けて耐えきったのだ。この男の最高ともいえるこの砲撃を。
「むぅ・・・・・・」
「クラウドさん!!」
「ああ!!!」
そうして、再びクラウドが蒔風に向かってくる。
それを受け、銃弾を放つがそれはすべてクラウドに弾かれ、途中から理樹も刃状にしたバリアで蒔風に切りかかってきていた。また、上空遠距離からは観鈴の集中型衝撃波による狙撃。
このままいけば、蒔風は間違いなく負ける。
翼人三人を相手にしてここまで粘っているのは大したものだが、いくらなんでも無茶である。
(仕方ない・・・搦め手を使いましょうか・・・・)
そうして蒔風が剣を収めて、その動きが変わる。
腹を引っ込めてクラウドの剣を避けたと思ったら、逆に腕はクラウドの方へと伸びており、その拳が顔面を掠った。
そのまま腕を振りながら回転し、理樹に向かって腕を振り下ろしにかかって、それでいて腕を止めて足払い、そして止めていた腕を振り下ろし、理樹の顔面を地面にたたきつけた。
「な・・・・」
「この動き・・・・」
「・・・・見よう見まねだけど・・・・何とかいけるものだ」
全く一貫性のない攻撃法。
それは、一般的に酔拳と呼ばれるようなものだ。
腕や体をグネグネと動かし、その攻撃のタイミングや軌道が読めなくなった。
しかし、彼らとて翼人だ。
最初に二、三撃は翻弄されようとも、即座に対応して対処した。
と、そこで蒔風の踏み込みが地面を鳴らし、理樹に向かって正拳突きを放ってきた。
その構えは全くの不動であり、まるで銅像を着色したかのようである。
その拳にバリアを張って防ぐ理樹だが、バリアが少し押されて跡を残した。
「なに・・・!?」
「さっきと動きが・・・・」
そして直後、観鈴の衝撃波が蒔風に飛来するが、それをまるで逆立ちでもするかのようにして足を振り回し、クラウドに向かってはじき出した。
それを防ぐクラウドだが、蒔風によるやはり先ほどとは違う動きに翻弄されてしまう。
「こいつ・・・・ッ!!!」
「動きをどんどん変えてきてる!?」
そうして、蒔風の猛攻が始まった。
曲線、直線の動きから、構え方に至るまで
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