第二章 Lost Heros
回避、そして再戦
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ステイル・マヌグスという一人の男の身体を貫いて、彼の「朱雀槍」はインデックスの身体を貫通していた。
ドドンッ!!という音を立て、二人がカードになって蒔風の手に残る。
それを見て、上条が絶叫した。
受け止めている雷旺砲を蒔風の方へと投げ飛ばし、長門はキョンを抱えてその場から離脱した。
だが、投げ返されたとはいえ元はと言えば雷旺砲は蒔風の力。受け流して消滅させることは難しくない。
そしてその通りにして雷旺砲を打ち消す蒔風。
残ったのは、上条と神裂のみだ。
隣の小ビルの屋上―高さは二階分というこじんまりとしたもの。
その上にも長門とキョンがいるが、その二人に向かって上条が叫んだ。
「逃げてくれ!!こいつはオレがブチのめす!!!」
「おい・・・待ってくれ!!オレだってその野郎を・・・お、おい長門!?」
キョンが上条に反論するが、長門は彼を肩に抱えてそのまま屋上を跳躍していなくなった。
そうして今度こそ、目の前に残ったのは上条と神裂のみとなった。
「上条だけでいい・・・そっちは消えろ」
「そうはいきません。彼には恩があるので」
「そうかよ・・・・やるしかないってか・・・・クソッ」
そうして、手に持ったステイルとインデックスのカードを握りしめてからしまい込み、拳を片手それぞれで握るようにゴキゴキと言わせる蒔風。
と、そこにドンッ、という着地音を鳴らして一人の人影が降ってきた。
「でけェ光が見えたと思ッたら、やっぱテメェか」
「一方通行・・・・・・・・」
昨日からいったん家に帰り、そして再び蒔風の後を追っていた彼が、この場にやってきた。
彼はさっきまで蒔風のいた個室サロンにいたのだ。そこまで彼は追いついていた。そしてあの雷旺の光。これを見てわからない人間はいないだろう。
「テメェら三人かよ・・・・・二人はいらん!!上条だけでいいんだよ!!」
「あァ?しらねーよそんなもン。オレはテメェをブッ殺しに来ただけだからよォ」
「一方通行・・・・」
「テメェもかよ・・・・言っとくが、オレァ仲良く戦うなンざ・・・・・・」
「そうじゃない。一人じゃ無理だ。協力する」
一方通行は上条の言葉に知った事かというが、上条は共闘しないと勝てないと言った。
確かにそうだ。彼は万全でないと言っても、昨日からはかなり回復しているようで危険度は数倍だ。
そんな状況で彼が来てくれたのはありがたかったが、それでも彼はまだ危険だと肌で感じていた。
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