第二章 Lost Heros
回避、そして再戦
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
そうとするが、炎どころかこの場の気温すら変わらない。
それを見て、蒔風がグラリヨロリと立ち上がり、顔に手を当てて大笑いしながら狂ったように叫んだ。
「魔法名!?いいねぇ・・・面白いよ!!あんなに元気に名乗っちゃってさァ!!それでボシュッ、じゃ話になんねぇ!!ヒャッヒャッヒャッヒャ!!!演出御苦労!!!ステイルくゥゥゥウウウウウウウん!!!ってか?」
「イ・・・イノケンティウスが・・・・・」
「消された!?」
神裂と上条が、その事実に驚愕する。
その二人に、蒔風がさっきの様子とはひらりと表情を変え、静かな顔になってそれでもにやりと笑った口元だけは変えずに言った。
「必要悪の教会魔術師、ステイル・マヌグス。歳は十四。しかし、現存するルーン24文字の完全解読に成功し、さらに自ら6つの文字を編み出したルーンを極めし者。中でも、炎の魔術に特化し、それを用いた攻撃が最大の強み。しかし悲しいかな、ルーンは文字を設置したその内部でないとたいした効力は発揮されない」
バラバラバラ、と、蒔風の手元から何枚ものカードがばらまかれる。
それは彼が設置していたルーンの刻まれたカードだ。
そして足元に落とされたそれは、即座に燃やされ塵へと変わった。
イノケンティウスは最初から発動していない。
蒔風による自作自演だ。
「キチンと見回りして確認すべきだったな。そうすればこんなことにはならなかっただろうに」
「ッ!?」
「ステイル!!あなたはその子たちを連れて逃げなさい!!!」
ギィ―――――!!!!!
と、驚愕するステイルの脇を、神裂が走りぬけて二メートルもある長刀「七天七刀」で蒔風に斬りかかった。
それを蒔風が右手で右腰、左手で左腰の「風」「林」を抜いて正面から受け止める。
「神裂火織。元天草式十字凄教の女教皇にして聖人。貴女やステイルを倒す必要などない。どういてもらえるか?騒ぎ過ぎると厄介な奴に見つかってしまう」
「そう言われて・・・下がれますか!!!!」
ギィイ!!!
蒔風と神裂の剣が打ち鳴らされ、蒔風はそのまま刀を逆手に握り、神裂がこれぞ構えと言ったような構えで、剣を握る。
「下がれないか・・・・まあそうだろうな。インデックスを守るために敵にまで扮していたあなた達だ。その程度で下がるわけもないか」
「・・・・一体どこまで知っているのですか・・・・・」
「さてね?魔法名でも当ててみようか?」
「・・・・・」
そう言われ、神裂が目を閉じて、そして開く。
「その名は我が口から唱えて初めて意味を為す
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ