第二章 Lost Heros
銀白VSレベル5
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って、必死になって頭を回していた蒔風が一つの考えにたどり着き、それを実行し始めた。
美琴の砂鉄ブレードの隙間を縫って走り出す蒔風。
もちろん、その走りは疾走感あふれるものではなく地面を転がった無様なものだが、そんなことを気になどしていられない。
そうして美琴との距離を詰めた蒔風が、勢いあまってコケて地面に倒れる。
が、もう距離は十分だ。
彼女がブレードを振るってくるが、それよりも早く蒔風が地面に触れて力を発動させる。
「土惺粉塵!!!」
ドォン!!!
その瞬間、粉のように細かくされた土が周囲を覆った。
それを見て美琴は目くらましかと思い、そのまま攻撃をしようとするが、さらなる異変に気付く。
周囲を壁で囲まれているのだ。
それは畳返しのレベルではない。おそらくはさっきの粉塵のタイミングで土惺の力で作った壁だろう。
そうして、美琴は気づいた。今この状況の不味さを。
「粉塵に満ちたこのフィールド。ここでおまえの力を使えば・・・・クク、どうなるかわかるな?」
「・・・粉塵爆発・・・・・・・!!!!」
そう、蒔風はこれをして美琴の能力を封じにかかった。
美琴の能力はエレクトロマスターと呼ばれるように、言わずもがな電気だ。
そしてそれは火花とは切っても切れない力でもある。
電撃を放っても、下手をすれば磁力を使っても、何をしてもこの空間では爆発につながるかもしれない。
(周囲に落ちた鉄骨や廃材をかき集めてドームを作るか?いや・・・それよりも早く爆発が襲いかかるし、そんな全方位を守るようなものはとっさには作れない・・・そもそも、それがきっかけで爆発したら元も子もないし・・・・これ、私の能力全部・・・・ッ!!!)
ゴッ!!!!
その中で、蒔風が拳を振るって美琴に殴りかかった。
そしてその首をつかんで締め落そうとしてきた。
もしここに風が吹けば粉塵を吹き飛ばして打開できるだろう。
しかし、周囲は壁に囲まれているし、もともとここは廃ビルに囲まれた場所だ。唯一開いている真上からの風など、望めるわけもなく。
美琴の体が消えゆくのに、そう時間はかからなかった。
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「何とか・・・やれたか」
蒔風が肩で息をしながら、美琴のカードを手に膝をつく。
今度こそ限界だ。もう戦えるだけの体力はない。
体力、体調的に見て使える能力はあと一つといったところか。
そんな状態ではとてもではないが上条た
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