第九話「ユーマ・ライトニング」
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になに〜……ほめ過ぎだぜ? ユーマ」
「ふ〜む……じゃあさ! ジョニー? アンタが『真紅の稲妻』ってんならさ? 俺のことは『青き雷光』って呼んでくれよ!?」
「はぁ?」
「紅い稲妻に蒼い雷光! カッコいいコンビ名だろ!?」
「おいおい? そういうのは、撃墜王なみのエースにならねぇと……」
しかし、ジョニーはユーマの桁並み外れた操縦センスを知らずにそう言えたのだ……
「は、はえぇ……!」
専用の紅いギラ・ドーガとなったジョニーは、目の前の蒼いイフリートに苦戦を強いられていた。
ユーマの専用MSは、接近戦に手向けたイフリートといわれる機体である。元は第二世代のMSであるが、それを第三世代へ改良したイフリート改であるのだ。
双方の腰回りに主力武器である二刀の刀が取り付けられ、いかにも二刀流で戦う侍をイメージした戦闘スタイルから、連邦軍からは『サムライ擬き』、『MSムサシ』とも呼ばれている。
「おりゃー!」
二刀の刀が容赦なく、ジョニーの融合したギラ・ドーガへ襲い掛かる。
「あっぶね……!」
それをビームソードで受け止めるジョニーのギラ・ドーガ。高い機動力を生かした隙を与えぬ接近戦。さすがにジョニーもユーマの操縦センスを認めざるを得なくなった。
「コイツは、凄すぎる。人間業とは思えないな。これが『強化人間』ってやつなのか?」
模擬戦を終えて、MSを解除した彼は休憩室でドリンクを飲んでいると、そこに息を切らしてユーマが駆け寄ってくる。
「ジョニー! どうだった!? 俺の腕は!?」
「あ、ああ……悪かねぇ。つうか、スゲェな?」
「マジ!? ヨッシャ〜! ジョニーに褒められた!!」
「はは、だが油断は禁物だぜ? ジオンの中にはお前よりも強い奴らがゴロゴロしてっからな? あの……『赤い彗星』っていうのもね」
「赤い彗星? 何だ、ジョニーのかぶるな?」
「そうなんだよ!? 俺がいくら『真紅の稲妻』をアピールしたって、絶対に『赤い彗星』だって第一印象を間違えられるんだぜ!? マツナガのオッサンや黒い三連トリオ、マのキザ野郎からも間違えられるんだよ! 俺は『真紅』! あっちはただの『赤』! つうか、ぶっちゃけ言って赤い彗星っていうけど、色が俺よりも薄いじゃん? ありゃ赤っつうより『ピンク』なんですけど〜!?」
「ジョニー……さっきから何言ってんだ?」
感情的に愚痴をこぼし続けるジョニーに、ユーマは苦笑いを浮かべた。
「とにかくも、俺は『真紅の稲妻』、よ〜く覚えておけよ?」
「うん、何だかわからないけど……わかった!」
かくして、これを機に二人の奇妙ながらも凸凹な生活が始まったのである。
家につけばレトルトや適当に飯を作り、特にユーマが率先して家事全般と飯炊きをする。
寝るときはユーマに毛布を与えて床に寝かせるが、たまにベ
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