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機動戦士ガンダム・インフィニットG
第九話「ユーマ・ライトニング」
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縦に関しては……」
しかし、研究員の必死な説得を、ジョニーは一蹴りで言い返した。
「……んなの、小さいガキがゲームやって上手くなるようなもんだろうが? ガキっぽい奴ゆえに感情が抑えられなくなって、歯止がきかなくなったらどうすんだよ? 正直、俺はその辺までの面倒なことに首、突っ込みたくねぇんだよ」
「し、しかしですねぇ……」
「ましてや、19とはいえまだ中身が子供のまんまなんだろ? いくらMSの操縦技術が高いとは言え、そんな奴はIS飛ばして楽しんでる『IS学園』の小娘達と何ら変わりねぇってーの」
「ですけどそこを……」
その時、壁際の部屋のドアが開いて、激しく取っ組み合う男二人が目の前に現れた。分厚い単行本らしき本を片手に持つ軍人の中年男と、それを奪い返そうと暴れる軍服を着た若い青年の姿である。
「俺のマンガかえせー!」
「お、大人しくしないか!?」
「こ、今度は何事だ?」
呆れた顔で、ジョニーの隣の主任が問うと、中年の軍人の男は青年を壁に押さえつけたところで、汗だくになりながらこう話した。
「ブリーフィング中、度の過ぎた態度に呆れて私物を没収しようとしたんですが、暴れだしてしまって……!」
「何だと? あれほど刺激するなと言ったではないか?」
「す、すみません主任。しかし、聞く態度がどうしても……」
「……わかった、あとで注意しておく」
「おいオッサン! 俺のガンガルのマンガかえせよー!!」
「うるさい! 誰がオッサンだ……!!」
「おい、オッサン?」
と、見兼ねたジョニーは中年の軍人へ言う。
「誰がオッサン……しょ、少佐!」
すると、中年の軍人は青年を押さえつけたままながらもジョニーに向けて敬礼をした。これでも彼は軍の中では有名であり、人気者だ。
「そのコミック、ソイツに返してやんな?」
「し、しかし……!」
「命令だ」
「は、ハッ!」
すると、中年の兵士は青年にしぶしぶとマンガ本を返した。青年は、やっと自分の元へ戻ってきたことに安心して、漫画を胸に抱きしめた。
「それ、好きなんだな?」
ジョニーは青年に問うと、青年は静かに頷いた。そして、ジョニーはそんな青年が大事に抱えている漫画の表紙を目にした。
「ほ〜? そいつは『ガンガル』か? 確か日本のアニメだよな? 懐いな〜……俺もガキの頃よくアニメとか見てたぜ? お前の持ってるのは……『ガンガルSEED?』っていうのか?」
「あ、ああ……そうだけど?」
「ふぅん……ま、今度は隠れて読むことだ。それと、ポケットの中のパッキーも、見つかる前に食っちまいな?」
と、ジョニーは青年のズボンのポケットに入っている菓子箱の膨らみも指摘した。
「……」
青年は、そんな軍人であるジョニーに対して、厳格者が多い公国軍軍人の連中とは違った印象を感じた。何やら、とて
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