第7話
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「フフ、私も最初今回の作戦で私と組む方達の中にリィンさんがいた事に正直驚きました。しかも”元エレボニア貴族”同士で”元祖国”であるエレボニア相手に共に戦う事になるとは、凄い偶然ですね。」
苦笑しているリィンに視線を向けられた女性騎士――――ステラ・ディアメルは微笑みながら答えた。
「えっと、お兄様。ステラさんが”元エレボニア貴族同士”と仰いましたけど……」
「―――ステラさんは私達と同じ元エレボニア貴族―――それも私達の実家の”シュバルツァー男爵家”と違って、エレボニアどころか他国にも有名な名門貴族――――”ディアメル伯爵家”の令嬢だった方なのよ。」
ステラの話の中にあったある言葉が気になったセレーネの疑問にエリゼが静かな表情で答えた。
「ええっ!?ど、どうしてそのような高貴な方が他国の軍に……」
「―――自分の生きる道を選ぶために実家を出奔したのです。私の実家は兄達は軍人や政治家として輝かしい日々を送っていますが、姉達は親の意向で顔も知らない相手の下へ無理矢理嫁がされたのです。」
エリゼの説明に驚いているセレーネにステラは自身の事情を説明した。
「政略結婚ですか………」
「はい。そして私が14歳の時に結婚が決まりました。――――相手はよりにもよって貴族連合軍の”主宰”であるカイエン公爵の長男―――つまり、カイエン公のご子息だったのです。」
「ええっ!?カ、カイエン公の……!?」
「それは初耳だな……」
ステラの説明を聞いたセレーネは驚き、セレーネ同様驚いていたリィンは目を丸くした。
「フフ、リィンさんや他の同期の方達には私の事情を説明しましたが相手が誰かは教えていませんでしたから。」
「……もしかしてステラさんがメンフィル軍に入隊したのは……」
「ええ、姉達のように好きでもない相手に嫁ぐ事もそうですが、姉達のように両親―――いえ、”ディアメル伯爵家の道具”として生きる事は絶対に嫌だったからです。」
セレーネに見つめられたステラは頷いて実家を出た理由を説明した。
「その……ステラさんはお辛くないのですか?エレボニアと戦争をするという事は下手をすれば実家に剣を向けるどころか、ステラさんのご両親やお兄様達と殺し合う事になりますが……」
「実家を出た際に両親や”ディアメル伯爵家”に対する絶縁状を自室に置いていきましたし、祖国にも未練はありません。今の私はリフィア皇女殿下親衛隊所属のメンフィル帝国の騎士であり、メンフィル帝国人です。既にメンフィル帝国よりエレボニア帝国からメンフィル帝国への亡命の承諾も貰っています。」
「―――総員、騎乗せよ!これよりバリアハート突入を行う!」
セレーネの疑問にステラが決意の表情で答えたその時シ
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