『秘密』
[8]前話 [2]次話
『普通』ってのに憧れを抱いていた。
其の反面、憎たらしかった。
だってどんなに憧れたって掴めないって解ってるから。
湧き出る感情は真っ黒。
飛沫をあげる血液は真っ赤。
深紅の薔薇と黒薔薇が入り混じってるなんて綺麗。
あなたがそう言うからなんだか可笑しくて。
穢れてしまった私に、一体何の価値が在るだろう。
罵倒され続けて、闇雲に強がった。
負けたくなかった。
所詮、愚かな玩具にしか過ぎない私は其れ以外には成れない。
何の為に産まれたのか。
何の為に産んだのか。
何の為に生きてくのか。
このまま躰中の血液が流れ出たなら楽に成れる。
開きっぱなしの傷は永遠に閉じないだろう。
真っ暗な夜に連れてって。
秘密の入口に...。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ