第四十三話 あえてその場所にその五
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「彼を迎えに」
「もう行くの」
「少し待っていたら来るだろうしね」
「彼のお顔は知らないわね」
「蓮見さんから聞いてるけれどね」
「それじゃあ彼と連絡も取れるから」
このこともあってとだ、優子は岡島に言った。
「私も一緒に行くわ」
「そうしてくれるんだ」
「そうするって決めたら」
まさにというのだった。
「すぐに動いた方がいい時があるでしょ」
「そして今はそうした時だから」
「一緒に行かせて」
「わかったよ、じゃあ今から車を出すから」
「行きましょう」
長崎駅まで龍馬を迎えにというのだ。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
岡島も笑顔で応えてだ、そしてだった。
二人は岡島が運転する車に乗ってだった、長崎駅まで向かうことになった。優子は行く直前に優花に対して言った。
「少し待っていてね」
「ええ、今から龍馬も」
「ここに来るから」
このことを告げるのだった。
「待っていて」
「そうさせてもらうわ」
「そして龍馬君も来たら」
「あらためて」
「どうしていくかお話しましょう」
「それは明日からにしよう」
岡島は逸っているところ、優花を気にするあまりそうしたところを見せた優子に対して穏やかな声で言った。
「すぐに神戸から長崎まで来たし色々考えて疲れてるよね」
「だからっていうのね」
「それにもう夜だし」
窓の外は漆黒の世界だ、その窓からは長崎の美しい夜景も見えない。
「寝た方がいいよ」
「今あれこれお話して考えてもいい考えは出ないっていうのね」
「そう、疲れてるからね」
優子もこれから来る龍馬もというのだ。
「それよりもお酒でも飲んでね」
「じっくり寝る方がいいわね」
「そして明日からね」
「お話をしよう」
「それじゃあね」
こうしたことを話してだった、優子は岡島と共に龍馬を迎えに行った。その間優花は一人だったが彼女は静かにテレビを観て待っていた。
そしてだ、一時間もしないうちにだった。龍馬が来て優花のところに来て言ってきた。
「俺も来たからな」
「うん、それじゃね」
「今のところは、だよな」
「メールは来たけれどね」
「何もされてないな」
「療養所からも出てないから」
「ならいい」
龍馬はここまで聞いてほっとして笑顔になった。
「本当に心配だったからな」
「そこまでだったんだ」
「当たり前だろ、そんな話を聞いたらな」
それこそというのだ。
「いてもたってもいられなくてな」
「長崎まで来てくれたんだ」
「ああ、親にはもう話してるからな」
だからだというのだ。
「当分ここにいられるからな」
「有り難う」
「お礼はいいさ、とにかくそのふざけた教師連中何とかしような」
「そのことはね」
岡島は既に龍馬に駅で
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