第6章 VS感情
18.祭りも終わり、戦場へ…?
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もそう思う時があるのかと少し驚いたが、本音を返すと嬉しそうにコクンと頷く。正直本当にウザく感じたことはないし、正直暇な時間を無くしてくれる理子には感謝してんだ。邪魔とは思えないな。
ただ
今日はもう少し遅く来てもよかったのに。
どうにかして理子の目を盗んで行かねば。まだ作戦時間には余裕があるが、早めに出て問題は無いだろう。
そう思いながらも、理子のアドシアードの話を聞いているとガラガラと扉の開く音が、
「邪魔するわよ」
夾竹桃だった。原稿を持ってきたらしい。またこのメンツかよ。と心の中でツッコミつつ、招き入れる。
右側に夾竹桃、左側に理子が座り、机での残り作業。せっせと書いている夾竹桃と、お菓子を食べながら携帯をいじる理子を見て俺はため息をついた。
「たくお前らな。こんな日まで律儀に俺のとこ来てんじゃねーよ。今日アドシアードだぞ?軽い模擬店とかあるんだし、楽しんできたらいいものを」
そう、今日はアドシアードという文化祭のようなものが武偵高校で開催されているんだ。普通の学生なら行くはずなのに。こいつら・・。
こいつらはアホみたいに顔がいい。自己紹介のときにモデルさんだよと言っても簡単に信じれるほどに美人だ。なのにそんな奴らが外にも出ずにこんな狭い病室で男1人とだなんてもったいない。・・あり?俺改めて考えるとすげー役得なんじゃ?
などと考えヘラヘラ笑っていると
「何度も言っているけど、私、騒がしいところ嫌いなの。祭りなんて昨日だけで十分よ」
「理子は知り合いに会いたくないしねー!今は隠れる所存であります!」
2人ともそれぞれの意見で行かない意思を表す。本当にもったいないなこいつら、高校時代に青春しとかなきゃもったいないぞ!・・あ、俺もか。
「そ・れ・に〜、理子はしゅーちゃんと一緒にいる時間が、一番好きなんだよ〜?」
「・・やめい。本気にしちまうだろうが」
理子の冗談を華麗に避ける、ことは出来なかったのでちょっと照れながら理子も巻き込み原稿の作業を始めた。こいつの冗談は本当に洒落にならんて。録音して何度でも聞きたいくらいだわ。・・テープレコーダー買っとこう。あ、金ないんだった。
ーーーーーーーーーー
(・・・そろそろ、かな)
しばらく、無言で筆を使っていた俺は外の景色を見てそう思う。ちょっと体がそわそわと動いてしまっている。理子と夾竹桃には伝えていなかったが、あの決闘が始まるのはあと10分後。俺は胸が高鳴っていた。
そう、ジャンヌVS星伽白雪だ。
昨日散々理子に止められたが、やはり見に行きたいものは見に行きたいのだ。ちょろっとだけ見学したい。だが、
「ふんふふーん?ほーい夾竹桃できた!もう終わっていいでしょ?」
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