第6章 VS感情
18.祭りも終わり、戦場へ…?
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「そうね、あと3枚お願い」
「ええー!?もう理子疲れたー!」
この2人、いや理子が行かせてはくれないか。さて、どうする。準備は昨日の夜に終わらせているが、理子を外に連れ出して隙を見て逃げるか?いや、こいつからこの足で逃げること自体無理ゲーだ。
と
「んー、理子お腹すいた!アドシアードの模擬店で何か買ってくるよ!しゅーちゃんは昨日のいっぱいお金使ったから理子奢る!何がいい?」
そんな、《《まるで自分から出て行くようなこと》》を理子自身から言ってきた。・・・?
「まじか、じゃあたこ焼きにお好み焼き、あと焼きそば」
「焼きそばは50円だから食べたくないんじゃなかったの?」
「・・意外と美味しかったのあれ。また食べたいです」
「そっか。わかった。夾竹桃はどうする?ついでだし買ってくるよ?」
「そうね。じゃあ私も焼きそば」
「あ、焼きそばなんだ。わかった!理子ひとっ走り行ってくる!あ、しゅーちゃん!絶対に抜け出したりしないでよ!」
「わーってるって」
ーーーーーーーーーー
「・・なあ夾竹桃さん」
「なに?」
「今の理子、すげー不自然だよな」
作戦のことを忘れているわけはない。だが理子は出て行った。俺の多めに頼んだことにもスルーしていた。まさか理子本当に気づいてない?んなわけ。
「・・そうね」
「これって、行ってこいって意味なのかな?」
「さあ、あの子もあの子なりに色々と考えてるんでしょうけど」
夾竹桃は筆を置いてふうと一息ついた。
「で、どうするの?行くの?」
「あったりまえだろ。すげー試合があるのに行かないほうがおかしいね」
「今度は本当に理子に殺されちゃうかもね」
「うぐ・・それは、後から考える。行こうぜ夾竹桃」
「・・私も行くの?」
「俺がもし転けた時とかに誰もいなかったら面倒だろうが。ほら、行くぞ」
「私、あなたの見たいものに興味ないのだけれど」
「うだうだ言うなって、ほれほれ」
「・・はあ、わかったわ」
意外と押しに弱かった夾竹桃は俺の着替えも手伝ってくれた。や、やべ、変なこと考えるけどもし夾竹桃と結婚とかしてたら朝の出勤時にスーツとか着させてくれるってこんな感じなのかな。・・う、羨ましい!死ぬほど羨ましいぞこら!
「ほら、早く袖通して」
「あ、はい」
そう思っていると学生服を持った夾竹桃に急かされてしまった。ああ、幸福だこれ。
夾竹桃の手伝いもあってすぐに準備を終えた俺たちは、松葉杖をつく俺をフォローしてくれる夾竹桃と共に戦場へと向かった。理子にはすまんと思うが、後でお菓子奢るから許してくれよ。
『・・
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