第6章 VS感情
16 一番いい終わらせ方
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放されたのは、日が暮れたころだった。いや、なぜ?
{#醤油は一気飲みすると昏睡状態、最悪死んでしまいます。お気をつけください}
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「・・で、なんで俺はこんなことさせられてんのよ?」
「あなたが暇だって私に電話してきたんじゃない。忙しい時に来てあげたんだから感謝してほしいくらいよ」
次の日。俺はなぜかペンを持ち紙に描かれた絵のコマの白い部分を黒く塗りつぶす作業をさせられていた。一つ一つ塗るのがかなり面倒くさい。が、目の前の和風美人の鋭い目が俺の手を休ませることはなかった。
夾竹桃である。
朝から昼まで、理子来るのかなと待っていたが、LINEで今日は来ないと伝えてきた。正直いつも二人でいた場所に一人でいるのはかなり寂しい。先ほどまではゲームで気を紛らわせていたが、やはり寂しさに勝てなかった。どうしたというのだ俺は。1年時には1人でいるのが当たり前だったから全然寂しくなかったのに。
あの金髪ギャル。後で文句言ってやる。
ということで誰かを呼び出そうと携帯で検索(というほど登録数はないが)。
アリアは戦姉妹の間宮あかりが来そうで誘えない。あいつらとは夾竹桃の事件以降会ってないから出来ればこのまま会わずに武偵高校を卒業したいものだ。
キンジは連絡交換はしたものの、まだあまり会話という会話をした覚えがない。入学式にちょっとくらいだし、暇だから来てとは言えるほどではなかった。
平賀は大手企業との取引でかなり前から海外に行っているらしい。まああいつが来るとまた金が飛ぶし、仮に武偵高いても呼ぶかは悩むだろうが。
よって、最終的に俺の中のマドンナ。ザ・俺の好みドストライク美少女夾竹桃をここに召喚することに成功したのだった。
夾竹桃はあの事件を起こした後、司法取引により学園での自由な行動が許されるようになったと理子から聞いた。だからこそ、その顔を見ることによる癒しと理子の愚痴を聞いてもらおうと召喚したのに。
なぜか俺は同人誌制作のお手伝いをしていたのだった。
夾竹桃が「女の子が一度は夢見る世界よ」といって見せてきたが、女と女の恋愛本のようだ。それもちょっと過激なやつだった。お前、やっぱ百合なの?と聞いたが違うらしい。
にしてもこいつ、よくこれを俺に見せられるな。気を許してくれてるのかと最初は喜んだものだが、逆に考えると男として見られていないとも取れる。・・後者だな、と確定して言えるのが少し寂しい。
ただまあ、なんにせよ、呼んだら来てくれるほどには仲が良くなったということに俺は満足していた。
「・・・」
「・・・・」
お互い無言でペンをただ走らせる。話すこともなく、ただ黙々と。しかし、居心地が悪いとも、気を使って話しかけ
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