暁 〜小説投稿サイト〜
サイカイのやりかた #毎週投稿
第6章 VS感情
16 一番いい終わらせ方
[11/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
偵殺しとしてアリアのママを捕まえさせたときの私みたいな・・

内心で焦る。私が、私がここから出て、キンジに本当のことを言えばそれで解決する!お兄さんは生きてるって、私から言っても信用してもらえないかもしれないが、修一がこれ以上傷つくより何倍もマシだ。

取っ手に手を伸ばし開けようとした


(・・え?)


その時、

修一が汗を拭う素振りをしながら、こちらをギロッと睨んできた。

『絶対に開けるな!!』

そう目が言っている。
修一の命令で私の手がまた元の位置に戻った・・どうして?どうして修一はそこまでーー

『3』

キンジの目がただ敵を見つめるような冷たい目をしている。・・アリア、アリアはなにをしている!?戻ってきてキンジを止めろ!!

『2』

キンジが右手をさらに振り上げた。

や、やだやだやだやだ!修一がこれ以上に傷つくのを見るのは嫌だ!あの山で誓ったんだ!これ以上、修一に怪我させないって、誓ったのに、どうしてあたしの手は震えて動けないの!?
修一の命令を聞かずにあたしの命令を訊けよ!!や、やめてキンジ!やめて!



『1ーー』



静かな病室に






ゴキッッ!!!







骨の砕ける音が響いた。




まるで私の心臓が止まったかのように呼吸がうまくできない。喉奥から押し殺す悲鳴のような言葉が響いた。


そして



『ぐ、ぐうううううううううっっっっ!?!?』





修一の呻くような、叫びを押し殺すような悲鳴が聞こえる。
目から涙が次々とこぼれ落ちる。
その光景は、もう2度と見たくないと思ったのに、もう2度と、あんな顔をしてほしくないと思ったのに、どうして・・・!!





どうして、自分で自分の足を殴ったの!?修一!!






折れた足に振り下ろされた拳は間違いなく、岡崎修一の拳だった。


『なっ!?お、おい岡崎!!なにやってんだよ!?』


やはり振り下ろすというのは脅しだったようで、キンジですら素に戻って慌てて近づいて心配している。


近づいてきたキンジの肩を岡崎は力強く掴んだ。


『いいかキンジ、よく聞け!そして落ち着いて、落ち着いて考えろ。兄を殺した事件を起こしたのが武偵殺しの理子だったとしても、その裏で理子に命令して殺させた黒幕がいる!

黒幕は理子じゃない!

理子の裏にいる誰かだ!だから焦るんじゃねえ!!理子だけを捕まえるのを目標にして、バカみたいにチャンスを殺すな!!』


キンジの肩を強くつかみ、必死に説得する修一。

その言葉を聞いてようやく理解できた。

修一は理子のこと
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ