第6章 VS感情
16 一番いい終わらせ方
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偵殺しとしてアリアのママを捕まえさせたときの私みたいな・・
内心で焦る。私が、私がここから出て、キンジに本当のことを言えばそれで解決する!お兄さんは生きてるって、私から言っても信用してもらえないかもしれないが、修一がこれ以上傷つくより何倍もマシだ。
取っ手に手を伸ばし開けようとした
(・・え?)
その時、
修一が汗を拭う素振りをしながら、こちらをギロッと睨んできた。
『絶対に開けるな!!』
そう目が言っている。
修一の命令で私の手がまた元の位置に戻った・・どうして?どうして修一はそこまでーー
『3』
キンジの目がただ敵を見つめるような冷たい目をしている。・・アリア、アリアはなにをしている!?戻ってきてキンジを止めろ!!
『2』
キンジが右手をさらに振り上げた。
や、やだやだやだやだ!修一がこれ以上に傷つくのを見るのは嫌だ!あの山で誓ったんだ!これ以上、修一に怪我させないって、誓ったのに、どうしてあたしの手は震えて動けないの!?
修一の命令を聞かずにあたしの命令を訊けよ!!や、やめてキンジ!やめて!
『1ーー』
静かな病室に
ゴキッッ!!!
骨の砕ける音が響いた。
まるで私の心臓が止まったかのように呼吸がうまくできない。喉奥から押し殺す悲鳴のような言葉が響いた。
そして
『ぐ、ぐうううううううううっっっっ!?!?』
修一の呻くような、叫びを押し殺すような悲鳴が聞こえる。
目から涙が次々とこぼれ落ちる。
その光景は、もう2度と見たくないと思ったのに、もう2度と、あんな顔をしてほしくないと思ったのに、どうして・・・!!
どうして、自分で自分の足を殴ったの!?修一!!
折れた足に振り下ろされた拳は間違いなく、岡崎修一の拳だった。
『なっ!?お、おい岡崎!!なにやってんだよ!?』
やはり振り下ろすというのは脅しだったようで、キンジですら素に戻って慌てて近づいて心配している。
近づいてきたキンジの肩を岡崎は力強く掴んだ。
『いいかキンジ、よく聞け!そして落ち着いて、落ち着いて考えろ。兄を殺した事件を起こしたのが武偵殺しの理子だったとしても、その裏で理子に命令して殺させた黒幕がいる!
黒幕は理子じゃない!
理子の裏にいる誰かだ!だから焦るんじゃねえ!!理子だけを捕まえるのを目標にして、バカみたいにチャンスを殺すな!!』
キンジの肩を強くつかみ、必死に説得する修一。
その言葉を聞いてようやく理解できた。
修一は理子のこと
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