第5章 VS???
15 峰 理子の気持ち
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した言葉だという事もバレバレらしい。
「でも、それが峰理子だ。だからお前は、
そのままの峰 理子で、いいんじゃねーの?」
こいつは、岡崎修一は、私の大切にしている部分にずかずか入ってくるんだろう。まだ会って一ヶ月も経ってないのに、知ってるってなに?まだまだ教えてないことの方が多いはず。
なんて、頭の中で否定してみる。・・それなのに、
どうしてこうも、こいつの言葉はすっと体に浸透するのだろう。
特別なことはなにも言ってないはずなのに、修一が言ったことが全てなように聞こえてしまう。
こいつが分かってくれるなら、修一が私をただの峰理子として見てくれているのなら、本当の味方になってくれるのなら
それでいいかなって、思ってしまった。
もう顔が紅くなっていることも無視して修一の顔を見ようとした。
こいつ今、どんな顔でそんなこと言ってるんーー
「それにお前スタイル良いしな!美人は性格悪くても生きていけるぞ!お前みたいに!ぐへへへ」
鼻の下伸ばしながらヘラヘラと笑っていた。
・・こういう余計なことを言わなければもっといいのにな。
「しゅーちゃんってなんて言うか、空気読めないよね。KY」
「え、まじ?俺今空気読めてなかったの??・・全然気づかなかった」
こいつにドキドキしたのが少しだけくやしくなった。
ーーーーーーーーーー
Riko side 2
二時間が経ったが、やはりまだまだ先は長い。あれからただひたすらに山を下っていたが一向に景色が変わることはなかった。その後何度か私が降りて歩くと言って、降りてみたものの結構ひどく捻挫してしまったようでうまく歩けない。結局今も修一の背で甘える形になっていた。
だが、
「ちょ・・修一、大丈夫!?」
「あ?だ、大丈夫だって・・はぁ、心配、すんなよ・・」
「で、でも・・」
修一の顔が酷いくらいに青ざめている。流石の私も本気で心配していた。2時間ぶっ続けじゃないにしても人一人を抱えて2時間下山したのだ。それだけでもグロッキーなはずなのに、それに加えてこいつの足は片足折れている。そんなの地獄と呼んでもいいほどの痛みだろう。明らかに私より修一の方が重症だ。本当にそろそろあたしも降りて歩かないとマズイ
「な、なぁ、理子」
「あ、なに?」
と、思って声をかけようとした時、修一が前を見ながら話しかけてきた。やはり修一も限界がきたのだろう。「もー限界だ!降りろ!」だろうか「お前やっぱ重い。帰ったらダイエットするぞ!」だろうか。・・うん。最後のやつ言ったら殴ってしまうかもーーーー
「寒くないか?」
「え!?・・あ、うん大丈夫」
私は思わず驚いて2度頷いてしま
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