第5章 VS???
15 峰 理子の気持ち
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」
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お互いが無言になった中、私はもう一つあることが気になって仕方なかった。もちろんさっきのも気になっていたが、それ以上に聞きたいことがある。最初に言うのは流石に心の準備が出来ていなかったが。
「ねえ、修一」
「あ?今度はなんだ?」
「怒ってないの?武偵殺しの影武者にしようとしたこと」
修一の私への接し方がいつも通りなことに驚いていた。修一を裏切って武偵殺しにしようとしたのだ。縁を切られてもおかしくない。殴られたっておかしくないのに・・なのに、どうして
「ああ?別に怒ってない訳じゃねーよ。誰が裏切ったやつにキレないでいられるかよ」
修一がガルルル・・と唸る。
「・・じゃあ」
じゃあどうして私を助けてくれるの?どうして足の心配をしてくれるの?と聞こうとするより早く修一は話し始めた。
「って思ってたんだけどな。でも、お前、結局助けてくれたじゃん。ほら、アリアと鉢合わせしたときだよ。あん時わざわざ放送したろ」
「・・うん」
思わす手が勝手に動いたのだ。別に修一のためじゃない。
「変成器使わずに言ってたし、予定になかったんだろ。助けてくれたんじゃないのか」
「・・さぁ、ね」
変成器は、手元になかったから使わなかっただけだ。・・別に、修一のため、じゃない
「まだあるぜ。俺がアリアに逃げ切ったってことは、俺を武偵殺しにしたかったらあの二人の前で姿を表すのはダメだろ。でも、見せた。つーことは、お前は俺を助ける気マンマンってこった。んじゃ、俺が怒る理由ねーよ」
「・・ふん、自意識過剰だよ。理子、そんなに優しくないし」
・・修一のためじゃない。
そう何度も心の中で繰り返す。そう、あれは違う。そんなの本当の理子じゃない。私は冷徹で卑劣で人の命すら利用して私益にする武偵殺しーー
「お前さ、見栄張りすぎじゃね?それかお前こそが自意識過剰」
「え?」
修一の言葉をうまく理解できずつい聞き返してしまった。私が、見栄を、張ってる?
「お前との付き合いは短い方だけど、結構わかってるんだぞ。峰 理子さんはギャルで、フリフリのよくわからん服ばっか着てて、ワガママで、頑固で、性格悪くて、二重人格で、一緒にいると疲れる時もある。・・そのくせ、やけに他人思いで、自分が怪我負わせたやつのとこには毎日見舞いに来て、バカみたいにずっと看病してるようなやつで、一緒にいて話すと面白くって、裏切ろうとしても結局最後は他人の心配しちまう優しいやつだ。他の人がどう思ってるかはしらねぇが、俺は素のお前のことをそう思ってる。難しく考えんなよ」
「・・・最初の方、本人に言う、セリフ、じゃ、ない」
私がそう言うと、それもそうかと笑った。私が無理やり出
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